「女性に骨粗しょう症が多い訳」と「筋トレが骨を強くする理由」 | ISDG 医食同源ドットコム [公式通販]
2018.04.11
「女性に骨粗しょう症が多い訳」と「筋トレが骨を強くする理由」

骨粗しょう症
日本の骨粗しょう症(こつそしょうしょう)患者1300万人の内、 およそ8割が女性であることをご存知でしょうか?

骨粗しょう症は、”骨の強度が低下し、ちょっとしたことで骨折しやすくなる病気”ですが、 なぜこんなにも男性と女性で患者数に差があるのかと言うと、その理由には2つの理由が挙げられます。

1つはそもそも女性の方が男性に比べて骨量が少ないこと。
そしてもう1点は、女性には閉経があるからという理由です。

女性らしさを作る「女性ホルモン」には、骨を丈夫に保つ働きがあります。 この女性ホルモンが閉経を迎えることによって一気に分泌量が低下してしまうことで、 骨がもろくなり骨粗しょう症を招きやすくなるのです。 その数は何と!50代以降の女性で3人に1人と言う極めて高い割合です。

「閉経?自分にはまだまだ先の話」と思われる方も多いかもしれませんが、油断は大敵ですよ!
歳をとるとともに女性ホルモンは確実に減ってきてしまうため、 若い今の内から対策しておくことが後の骨粗しょう症予防には大切です。

そんな骨粗しょう症予防に効果的な対策として…実は筋トレが役立つことをご存知ですか?

そこで今回は「女性ホルモンと骨粗しょう症の関係」そして、 「筋トレが見た目の強さや美しさだけでなく、骨も強くする理由」についてご紹介します。

将来、骨粗しょう症から要介護にならない為にもぜひお役立てくださいね。


女性ホルモンと骨粗しょう症の関係


骨粗しょう症の女性
私たちの肌がターンオーバーを繰り返しているのと同様に、 骨もまた日々生まれ変わりながら再生を繰り返しています。

あの硬い骨が毎日生まれ変わっているなんて、そんなイメージは湧かないかも知れません。 しかし、今も刻一刻と、破壊と修復を繰り返しながら形成されているのです。

理科の授業で「破骨細胞」「骨芽細胞」と言うものを習ったかと思いますが覚えていますでしょうか?

「破骨細胞」(はこつさいぼう)は骨を壊す細胞
「骨芽細胞」(こつがさいぼう)は骨を作る細胞です。

「破骨細胞」が骨を分解し、「骨芽細胞」が分解された分の骨を合成しながら、 骨は再構築(骨リモデリング)を繰り返して強度を保っているのです。

若いうちはこれらのバランスがうまく保たれている為問題は起こらないのですが、 これが歳をとるとそうもいかなくなります。

「破骨細胞」による分解に対し「骨芽細胞」による合成が追いつかなくなり、 再構築のバランスが崩れた結果、骨粗しょう症を引き起こしてしまうのです。

女性ホルモンにはこの「破骨細胞」による分解を抑制して、「骨芽細胞」による合成を促す作用があります。 そのため、加齢によって女性ホルモンが減ってしまうと、再構築のバランスが一気に乱れ、 骨粗しょう症になりやすくなるのです。 これが骨粗しょう症患者に女性が圧倒的に多い理由です。


筋トレが筋肉だけでなく骨も強くする理由


筋トレ
トレーニングによって筋肉を強化する事は、骨を強化することにも繋がります。

筋トレする意味として、見た目の美しさや強さを目的にされる方がほとんどかと思いますが、 筋トレには見た目の変化以外にも、こんなに素晴らしい効果があったのですね!

ちなみに骨の栄養と言えば「カルシウム」が有名ですが、 骨を強化するためには、カルシウムなどの栄養を食べ物から摂取するだけでは不十分! 外から体内に取り入れた栄養素を効率よく骨に取り組むため、ある取り組みをする必要があります。

その取り組みと言うのが「運動」です。運動によって骨に圧力をかけてあげることで骨の強化に繋がるのです。

なぜならば、骨に圧力をかけてあげると、骨がマイナスの電位を帯びる圧電現象が起こり、 プラスの電位を帯びたカルシウムが骨に定着しやすくなるからです。 (圧電現象、または電圧効果:結晶材料に圧が加わることによって電気が発生する現象のこと)

筋トレはまさに骨に強い圧力を与えるのにうってつけの運動です。
筋トレが骨の強化に繋がるのはこうした現象が起こる為なのです。

また、筋トレをすることで成長ホルモンの分泌も促されることが分かっています。 成長ホルモンは骨の成長に欠かせないホルモンですから、これによっても骨が強化されて行きます。


筋トレを習慣にして強い骨を維持しよう


要介護の引き金となる骨粗しょう症は、健康寿命を縮める大きな要因となります。 骨粗しょう症や介護など、まだまだ自分には無縁と思われるかもしれませんが、 体をなるべく衰えさせないためにも、若い今の内から運動習慣を身に付けておくことが大切です。

また、割合が多いことから、骨粗しょう症は女性に多い病気と思われがちですが、男性にも増えています。

女性は特に加齢とともに骨がもろくなりやすいとは言え、男性も他人ごとではありませんので、 女性も男性も、食事から骨の成長に必要なカルシウムやタンパク質などの栄養を十分に補うと共に、 筋力トレーニングを行って骨の強化に努めてまいりましょう。