毎日座り過ぎていませんか? | ISDG 医食同源ドットコム [公式通販]
2023.01.11
毎日座り過ぎていませんか?

座りっぱなし

皆さんは1日にどれぐらいの時間を座って過ごしていますか?
毎日座り過ぎてはいないでしょうか。

立ち仕事やスポーツを仕事にでもしていない限りは、 座っている時間の方が圧倒的に長い方がほとんどではないかと思います。 しかし、この”座る”と言う行為が、場合によっては美容や健康に悪影響を与える…。 しかもこの影響は、喫煙よりも害があるとしたら…恐ろしいと思いませんか。

座位のまま長時間過ごすことは、 アンチエイジングや健康を考える上で大きなマイナスになります。 パソコンやスマホ、テレビの画面に集中している時など、 時間を忘れて長時間座位を続けてしまいがちですが、 そうした”座りっぱなし”が老化を早め、寿命を縮める悪習慣の一つになっているのです。

そこで今回は、【座りっぱなしが寿命を縮めるとされる理由】や、 【普段の生活で座位時間を減らす対策】についてご紹介します。

特に世界の国々の中でも、日本人の平均座位時間は7時間と最長とされています。 特にデスクワークなど座りっぱなしの時間が長い方、 普段から運動不足の方は是非ご覧いただき、心身の健康に役立ててみて下さい。


座りっぱなしはなぜ体に悪いのか?


座る

座りっぱなしでいる時間が長い人ほど老化が早く、寿命も短くなるとされています。 「座り病」とも言われ、座りすぎによる健康への害が懸念されていますが… ところで、座る時間が長くなることの何がそんなにいけないのでしょうか?


座りっぱなしは「テロメア」に悪影響を与える


座りっぱなしの生活は「テロメア」に悪影響を与えます。
テロメアとは、私たちの細胞一つ一つの中にある染色体の末端に存在している構造体です。 私たちの体の設計図(遺伝子情報)がDNAですが、 このDNAの両端に蓋のようにテロメアが付いていて、 DNAの重要な遺伝子情報を守ってくれています。

このテロメアは細胞の分裂が進むたびに徐々に短くなり、 テロメアがなくなった時点で細胞の分裂がそれ以上行えなくなり、細胞は機能しなくなります。 子供はこのテロメアが長く、老人は短いと言ったら分かりやすいかも知れません。 テロメアは老化が進むにつれ短くなります。 「命の回数券」とも呼ばれ、その長さが老化や寿命に深く関わっているとされます。

このテロメアの劣化を進める原因の一つに「座りすぎの生活」が挙げられます。 座っている時間が長ければ長くなるほど、細胞の寿命に関わる 「テロメア」がより短期間で短くなり、老化が促進することが分かっています。

アメリカの研究では、座ってテレビを見る時間が1日2時間未満の成人と比較した場合、 2時間〜4時間未満の人、4時間以上と、座る時間が増えるにつれて、 死亡リスクが11%ずつ上昇すると言うデータが出ています。 また1時間座り続けるごとに平均余命が22分ずつ短くなると言う研究データもあり、 座りっぱなしが健康に与えるリスクは「喫煙以上」とされます。

他にも、同じくアメリカの研究で、1日10時間以上座っている高齢女性は、 1日40分未満の中程度、またそれ以上の活動を行っている女性と比べ、 8年も早く細胞の劣化が起きているとするデータもあります。

こうした結果からも分かるように、 じっとしている時間が長いほどテロメアの劣化が進み、 老化やそれに伴って病気のリスクが上昇、寿命が短くなる可能性があるのです。


長時間の座位がもたらす悪影響


また、座りすぎは、テロメアの劣化以外にも重大な問題の種になり得ます。
下肢の筋肉を長時間使わないことによる筋力低下。 筋力低下から起こる代謝機能の低下や血流不足を引き起こし、 心臓疾患や脳疾患、肥満や糖尿病、がんなどの生活習慣病のリスクを高める他、 下半身が圧迫されることにより静脈瘤のリスクも高めます。

更に座り過ぎは、運動不足から腸の働きを鈍らせる原因になります。 腸は免疫の要ですから、腸内環境の悪化により自律神経の乱れや免疫の低下を招き、 感染症へのリスクが高まる恐れもあります。

骨への刺激が無くなり骨がもろくなる。長時間の悪い姿勢で骨が歪む。 運動不足による不眠や鬱のリスク上昇など、 座り過ぎはこの様に、体に様々な悪影響を及ぼす危険をはらんでいます。
いつまでも若々しい体、病気を寄せ付けない強い体を維持する為にも、 普段の生活で座り過ぎを回避し、なるべくこまめに動くようにしましょう。


長時間座り続けないことが大事


ストレッチ

座りっぱなしによる健康への悪影響を回避するためには、 長時間座り続けないと”意識すること”がとても大事です。 これは運動習慣の有無に関わりません。 運動習慣と座りすぎは別問題。運動習慣を継続しつつも、 普段の生活の中で座位時間を短くすることが重要です。

デスクワークのお仕事では、自由に動き回る事は難しいと思いますが、 ちょっとした心がけで座りっぱなしを回避することは可能です。 是非以下を参考に、座位時間を減らす生活を心掛けてみましょう。


【オフィスでの実践例】


・仕事で他の部署に用事があるときは、内線を使うのではなく直接出向いて用事を伝える
・外出する用事を自ら進んで受けるようにする
・電車やバスなど通勤時にはなるべく座らないようにする
・30分に一度、1時間に一度など、時間ごとに立ち上がりストレッチをする
・昇降式デスクの利用など、立って仕事をする
・プリントやコピーをこまめに取りに行く


【自宅での実践例】


・積極的に家事をする
・テレビやネットサーフィン、ゲームやSNS等をする時間を減らす
・テレビやネットを立って観る
・リモコンをわざと離れた場所に置く
・CM中に立ち上がり、ストレッチを行うことを習慣にする
・出前やネットショッピングよりも、自分の足で買い物に行く、自炊を心掛ける
・水分補給はペットボトルからではなく、水道に行ってコップで飲む


圧倒的に座位時間が長くなるのは、オフィスや自宅で過ごす時間です。 オフィスや自宅では以上のような対策を心掛け、 出来るだけ座る時間を減らすよう意識してみましょう。 こうした日々の心掛けで座り過ぎの害を防ぐことが出来ます。


座りっぱなしの時間をなるべく減らそう


これまで、自分が1日にどれだけ運動したか? どれだけ健康に良い食事ができたか? どれだけの頻度でジムやエステに通ったか?などを気にされることはあっても、 ”座る時間の長さ”を気にした事はあまりなかったのではないでしょうか。

座り過ぎている人は、座り過ぎていない人と比べ、 寿命が短く、生活習慣病に罹る割合が高くなります。
是非この機会に、長時間座っていることのリスクを再認識して頂きまして、 座位時間をなるべく減らすことから、いつまでも若々しい体、 健康な体の維持に努めてみてはいかがでしょうか。