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2021.05.19
梅雨から注意したい「食中毒」対策

食中毒

ジメジメと蒸し暑くなる梅雨の時期から注意したいのが「食中毒」です。
高温多湿になるこの時期は菌やウィルスが繁殖しやすくなる為、 食べ物の扱いや食べ物を取り巻く環境には十分配慮する必要があります。

今回は、食中毒を起こさない為にはどんな対策が必要か?
【日常で出来る食中毒対策】をご紹介します。

腹痛や嘔吐に発熱など、辛い食中毒症状を引き起こさない様、 本格的に暑くなる前にしっかり対策のポイントを押さえておきましょう。


食中毒とは?


食中毒とは…細菌やウィルスなど 食中毒の元となる有害物質が付着した食べ物を食べることにより、 吐き気や腹痛、下痢や発熱などの健康被害を起こすことを言います。

食中毒の原因となる有害物質は主に、 細菌、ウィルス、化学物質、自然毒(キノコや魚のふぐなど)、寄生虫などがあります。

夏場は細菌による食中毒が増え、冬場はウィルスによる食中毒が増えますが、 1年を通して発生するので常に注意が必要です。

症状が出るまでの期間やその症状は異なりますが、 食中毒は体の抵抗力が落ちている時に発症するリスクが高まったり、 場合によっては重症化したり命に関わる危険もある為十分な警戒が必要です。


梅雨は細菌による食中毒に注意


食中毒

高温多湿になるこれからの時期は(梅雨頃から9月頃にかけて) 特に細菌による食中毒に注意が必要です。 食品の扱い方や衛生環境に気を付け、しっかり食中毒を予防して行きましょう。

以下では、特に注意したい細菌や食材、 また家庭でできる食中毒対策のポイントをご紹介します。


カンピロバクター


食中毒の原因

家畜や野生動物、ペットなどの消化管に存在している細菌です。
食肉全般に付着していますが、特に鶏肉に多く、 生や十分に火の通っていない鶏料理が原因で食中毒を起こすことが多くあります。

2日〜5日程度で症状が出始め、腹痛や下痢、嘔吐、 発熱などの症状が数日〜1週間程度続くのが一般的です。

乾燥に弱く、加熱調理により死滅する特徴があることから、 刺身やたたきなど生の状態の肉はなるべく避け、 調理の際には中まで十分に火を通してから食べることで予防できます。 また、生肉の調理に使う調理器具を他の調理の際に一緒に使用しない、 生肉に触ったらすぐに手を洗うなど、細菌を他に移さないことも対策になります。


サルモネラ菌


動物の腸や河川・下水道等の自然界に広く生息する細菌です。
十分に加熱していない卵や肉、魚などが原因で食中毒を起こし、 食後6時間〜48時間で、腹痛、下痢、発熱、嘔吐などの症状を引き起こします。

乾燥には強いが、加熱には弱い特徴があることから、 食中毒対策としてはやはり十分な加熱調理が有効です。
また、ペットと触れ合った後の手を介してサルモネラ菌に感染することもある為、 ペットと触れ合った後はしっかり手洗いや消毒を行うことも対策になります。


黄色ブドウ球菌


人や動物の傷口(特に化膿した傷)や、 皮膚・鼻・のど・耳などに広く生息する菌で、 健康な人の20〜30%が保菌しているとされます。

料理をする人の手を介して食品が菌に汚染されることが多く、 おにぎりやお弁当、サンドウィッチなど、 特に食品を素手で調理する食べ物が原因となることが多くあります。

食後30分〜6時間で、吐き気や嘔吐などの食中毒症状が出ますが、 対策としては調理の際の手洗い・消毒の徹底、手袋着用での調理、 食材の十分な加熱、常温で長時間放置しない等の対策が有効です。


食中毒予防の三原則


食中毒対策

併せて、食中毒予防の三原則とされる、 「つけない」「増やさない」「やっつける」をしっかり実践することが 食中毒から身を守る為には大切です。

以下は食中毒対策の基本となる対策です。 家庭での調理の際に是非参考にしましょう。


1:「つけない」対策


手には様々な菌やウィルスが付着しているため、 調理前はもちろん、調理中(生肉に触れた後など)調理後、 残った食材を扱う時、食事前などこまめに手指の洗浄・消毒を心掛けましょう。

調理に使用した器具も清潔に保つ必要があります。 生肉や生卵を扱った容器や器具は手洗い同様その都度洗浄し、 菌やウィルスを他の食材に移さない様しっかり対策しましょう。

また肉や魚は購入して持ち帰る際に 容器から汁が漏れ出てしまうことがあります。 この汁から他の食材が汚染され、食中毒を起こす危険もあるため、 ポリ袋などで個別に包装して、汁が漏れ出ない様に対策しましょう。

サラダなどに使用する生野菜にも 菌やウィルスが付着していることがあるため、 しっかり水洗いして使用することが大切です。

キッチン周りを清潔にしておくことも食中毒対策には大切です。 特に台ふきやタオルは雑菌の温床になり、逆に菌を広げるリスクがある為、 こまめに取り換えるか、ペーパータオルなどを使い捨てで使用すると安心です。

また、冷蔵庫内もアルコール除菌を定期的に行うなどして、 菌発生のリスクを日頃から軽減しておきましょう。


2:「増やさない」対策


細菌の多くは高温多湿な環境で増殖が活発になりますが、 10℃以下では増殖スピードが緩まり、−15℃以下では増殖が止まります。 その為、食材に付着した菌やウィルスを増殖させない為には、 低温で保存することが重要。すぐに食べない食品を保存する際は、 速やかに冷蔵庫または冷凍庫にしまいましょう。

肉や魚など温度管理が必要な生鮮食品などは、 購入後寄り道などせずに素早く家まで運び、 出来るだけ早く冷蔵庫や冷凍庫に入れるようにしましょう。

冷蔵庫にものが沢山詰め込まれていると 冷蔵庫内の温度が下がりにくくなる為、詰め込み過ぎは厳禁です。 冷蔵庫をきちんと機能させる為にも、食材を早く使い切る為にも、 食中毒対策には買い過ぎを控え、すぐに食べられる分だけ購入することも大切です。


3:「やっつける」対策



細菌をやっつける最も効果的な方法が加熱です。 加熱調理が必要な食品は中までしっかり火が通るように十分に加熱しましょう。
特に肉や魚、卵は中心温度75℃の状態で1分間以上を目安に調理することで、 ほとんどの細菌を死滅させることが出来ます。


食中毒対策で安全に食事を楽しもう


清潔なキッチン

高温多湿になる梅雨から夏場は菌が増殖しやすい環境になります。
食中毒によって辛い症状を引き起こさない為にも、 しっかりと対策を講じて安全に食事を楽しみましょう。