
お盆休み期間、いかがお過ごしでしょうか?
帰省する方、旅行に出かける方、はたまた、お家でのんびりされている方もいらっしゃるかもしれませんね。
日常から少し離れるこの時期は、心と体をリセットする大切なタイミングです。
でも、ついつい「スマホだけは手放せない」という方も多いのではないでしょうか?
ちょっと手が空いた瞬間、無意識にスマホを開いてSNSをスクロール。気付けば何時間も経っていた…なんてことはありませんか?
便利なはずのスマートフォンですが、私たちの脳と心には、その行動が、知らず知らずのうちに大きな負荷をかけている場合も…。
そこで本日は、
【お盆休みこそ実践したいデジタルデトックス】についてご紹介します。ぜひこの機会に、脳と感覚をやさしく整えてあげましょう。
スマホの使い過ぎによるリスク
連日の猛暑に加えて、気付けば目も頭もどんより重い。そんな感覚、最近感じていませんか?
暑さや忙しさのせいと思いきや、実はそれ、スマホやテレビなどの「情報疲れ」かもしれません。
脳はずっと情報の洪水にさらされている

スマホを見ている時間って、意外と休んでいるわけではないのです。むしろ、脳はフル稼働。SNSやニュース、動画、メッセージ…。次から次へと流れてくる情報に、私たちの脳は反応しっぱなし。それが1日中続くと、脳は本来の処理能力を超えて、パンク寸前の状態になってしまいます。
とくにSNSやニュースアプリなど、強い言葉や刺激的な映像が多い現代のコンテンツは、「危険」や「不安」に反応しやすい脳の仕組みを逆手にとって、注意を引き続けるように設計されています。これにより、私たちの脳は無意識のうちに「ストレス状態」を継続してしまうのです。
これが、最近よく言われる「スマホうつ」や「スマホ不安障害」と呼ばれる状態。明確に落ち込んでいるわけでもないのに、やる気が出ない、寝ても疲れが取れない、集中力が続かない。それらは、脳が慢性的に緊張しているサインかもしれません。
目からの悲鳴「スマホ斜視」と「スマホ老眼」

最近、10代〜30代の若い人に増えているのが「スマホ斜視」という症状です。スマホを長時間見続けることで、ピント調節機能が低下し、目の筋肉バランスが崩れるのが原因です。近くを見る作業ばかりで、視線が寄ったまま固定されてしまうのです。
さらに、40代以降に特に多い「スマホ老眼」も深刻です。これは、加齢による老眼とは違い、目の酷使による機能低下。夕方になると手元がぼやける、細かい文字が急に読みにくい。そんな症状があれば要注意です。
どちらも共通して言えるのは、「デジタル画面を見ない時間が回復のカギ」ということです。お盆休みは、まさにその絶好のタイミングではないでしょうか。
脳の老化も加速? スマホ認知症という警告
さらに最近注目されているのが、「スマホ認知症」という言葉です。
これは、高齢者に限らず、20〜40代の若い世代にも起こりうる「記憶力・集中力の低下」を指します。スマホで何でも検索できる便利さの代償として、「覚える・考える・思い出す」という脳の基本機能をあまり使わなくなり、結果的に脳のサボり癖がついてしまうという仕組みです。
たとえば、こんなことありませんか?
「メモをとっていたはずなのに、どこに書いたか覚えていない」
「会話中にすぐスマホで調べないと気が済まない」
「人の名前や漢字が全く思い出せない」
こうした積み重ねが、使わない脳領域の退化に繋がることが指摘され始めています。
脳も筋肉と同じで、使わないと衰えるのです。
情報の遮断は脳を整える大切な手段

私たちの体は、「食べ過ぎ」や「動かなすぎ」に敏感なくせに、「情報の摂りすぎ」にはなかなか気づきません。だからこそ、お盆休みのような時間には、意識的に脳を休める行動をとることが大切と言えます。
例えば…
・朝起きてすぐのスマホをやめて、朝日を浴びる
・トイレや浴室にスマホを持ち込まず、体と対話する
・何となくテレビをつけっぱなしにせず、一度消してみる
・外を歩く時にはイヤホンを外して、自然の音や空気を感じる
こうした些細な行動でも、脳はホッと深呼吸をはじめます。何もしない時間こそ、心と感覚を整える貴重な時間なのですね。
テレビも見すぎはNG!受け身でも脳は疲れる
「スマホは減らすけど、テレビならいいよね」と思いがちですが、実はこれも注意が必要です。テレビもまた、音と映像が絶え間なく流れ続ける情報源。見ているだけのつもりでも、脳は処理し続けている状態なので、しっかり疲れています。
スマホに比べれば依存性は低いかもしれませんが、「ながら見」「流しっぱなし」が習慣化している方は、テレビのつけっぱなし習慣にも注意しましょう。
お盆休みは情報断食のチャンス

お盆という特別な時期は、帰省やお墓参り、家族との時間など、本来は「心を静める」ためにある時間です。そんな時間こそ、スマホもテレビもいったん手放してみて、自分の感覚に立ち戻ってみませんか?
依存度が強ければ、最初はソワソワしてしまうかもしれません。でも、何も見ない、何も調べない時間が増えると、五感がゆっくりと目を覚まし、心のモヤモヤが少しずつ薄れていくはずです。
「脳のための休息」を意識して過ごしませんか?
私たち現代人は、無意識のうちに脳を酷使する生活に慣れてしまっています。特に、お盆休みのように予定がゆるむ時期には、ついスマホやテレビに時間を吸い取られてしまいがち。この何気ない行動が、心と体にダメージを与えているかも知れません。
夏の疲れを引きずったまま秋を迎えないためにも、ぜひお盆休みは「脳のための休息」を意識して過ごしてみませんか?
何かを足すのではなく、そぎ落とすこと。目も耳も静かに過ごす時間が、心身をじんわり整えてくれるはずです。