脂質を摂り過ぎるリスクとは?適切なバランスと摂取のポイント | ISDG 医食同源ドットコム [公式通販]
2022.06.01
脂質を摂り過ぎるリスクとは?適切なバランスと摂取のポイント

脂質

毎日の食事で「脂質」を摂り過ぎていませんか?
脂質は3大栄養素の1つ。私達が生きる上で欠かせない栄養素です。 脂質には、脳の働きを正常に機能させたり、細胞膜やホルモンの材料になる、 また皮下脂肪として大切な臓器を衝撃から守る等、重要な働きがあります。 不足すると脳や体に様々な不具合が生じることから、 日々の食事で必ず補う必要があります。

ただし、健康に生きる上で欠かせない栄養素であるものの、 食の欧米化に伴い、現代の日本人は脂質を摂り過ぎている傾向に…。 脂質の摂り過ぎは肥満に繋がる事はもちろん、動脈硬化、心筋梗塞など、 生活習慣病のリスクにもなることから摂り過ぎは禁物。適切な摂取が求められます。

また、脂質と一言で言ってもいくつもの種類があり、 それらをいかにバランス良く摂るかが、健康を維持する上で大事なポイントでもあります。 つまり、脂質は”適切な量を正しいバランスで”摂取することが大切なのです。

そこで今回は、3大栄養素の1つである 【脂質の理想的なバランスと摂り方のポイント】についてご紹介します。 体の調子にダイレクトに関わってくる重要な栄養素である脂質。 毎日口にする脂質の正しい摂り方を是非この機会におさらいしましょう。


現代人は脂質の摂り過ぎ傾向にある


脂質の適切な摂取量の目安としては、一日に摂取するエネルギーの内、 20〜30%程度にするのが良いとされています。 しかし、食の欧米化が進むにつれ、脂質の摂取量は年々増加傾向にあります。 厚生労働省が発表している、令和元年度の国民健康・栄養調査の結果によると、 日本人男性のおよそ35.0%が、女性ではおよそ44.4%と 高い比率で脂質を摂り過ぎていることが分かっています。


脂質の過剰摂取に気を付けよう


脂質の摂り過ぎは肥満や生活習慣病の原因になります。 脂質の摂取量をしっかりコントロールし、 適正量を守ることが健康を維持する上で重要なポイントです。

脂質の摂り過ぎにより健康へのリスクを高めない為に、 脂質の多い食事を摂り過ぎない様に気を付けましょう。 普段から揚げ物や炒め物、バターやクリームを多く使う洋食や菓子類、 パンなどを良く食べている場合には、脂質を摂り過ぎている可能性がある為注意しましょう。
また、油を使った調理でなくとも、肉や卵、乳製品には脂質が多く含まれています。 こうした食材そのものに含まれる「見えない脂質」は意識されにくく、 知らず知らず摂り過ぎてしまう傾向にあることから、こちらにも注意が必要です。

脂質の過剰摂取にならない様、油を使った調理の食事頻度を抑えると共に、 「見えない脂質」が含まれる食品の摂り過ぎにも気を遣い、 普段からしっかり摂取量をコントロールして行きましょう。


脂質は「量」だけでなく「質」も意識する


脂質は摂取量だけでなく、種類にも気を付ける必要があります。

脂質を構成する脂肪酸には、大きく分けて、 飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類がありますが、 中でも、特に現代人が意識したいのが、 体内では作り出すことが出来ず、食事から摂る必要のある必須脂肪酸である、 「オメガ3系脂肪酸」と「オメガ6系脂肪酸」の摂取バランスです。

オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸の理想的なバランスは1:2とされます。 しかし、加工食品が多く出回り、食の欧米化や魚離れが叫ばれる今の日本では、 オメガ3とオメガ6の比率が1:20以上と、大変な偏りが出ている人も増えています。

オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸は、 一方が増えると他方の作用が抑えられる関係にあります。 どちらも私たちの健康を守る上で欠かせないものですが、 オメガ6系脂肪酸の摂取量が増えすぎる等バランスが崩れると、 一気に健康リスクが高まることが示唆されていることから、 適切な摂取バランスを保つことが大事なのです。


オメガ3とオメガ6系脂肪酸のバランスを整える


脂質

では、オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸はどのような食品に含まれるのでしょうか?

オメガ6系脂肪酸は、牛肉、豚肉、卵、バターなどの動物性脂肪をはじめ、 サラダ油や大豆油、コーン油、ゴマ油などに多く含まれています。 外食やお惣菜などの加工食品、マヨネーズ、ファストフードやパン、 菓子類やインスタント食品などにこれらの油が多く使用されており、 市場に多く出回っている分、摂り過ぎる傾向にあることから、過剰摂取には注意が必要です。 バランスを取る為にも、こうした食品はなるべく控えめにしましょう。

逆に意識して摂りたいのが、現代人に不足しがちなオメガ3系脂肪酸です。 オメガ3系脂肪酸は、イワシやサバ、サンマなどの青魚に多く含まれています。 ドコサヘキサエン酸(DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA)がこれにあたります。 また、エゴマ油やアマニ油に豊富な、α(アルファ)リノレン酸もその代表です。

オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸とのバランスを理想的なものにする為にも、 肉ばかりに偏らない様になるべく魚を食べることを意識したり、 なかなか魚が食べられない場合には、 エゴマ油やアマニ油をサラダのドレッシングにかけたり、 味噌汁にかけるなどして、オメガ3の摂取を増やしてみましょう。

ちょっとした心掛けで脂質の摂取バランスを整えることが出来ますので、 是非普段の食事で意識してみましょう。


脂質は適切な量をバランス良く摂ることが大事


脂質は、脳の働きやメンタル、健康な肌や髪、 体重コントロール等など、体の調子にダイレクトに関わっています。
食品ごとに異なる種類の脂肪酸が含まれ、それぞれに体への作用も異なる為、 「量」だけではなく「質」にも注意を払い、 適切に脂質を摂取することから健康な毎日に繋げましょう。