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2023.06.07
身近な食べ物の殺菌・抗菌パワーで「食中毒対策」

食中毒対策

6月になり、梅雨の季節となりました。
ジメジメの季節に気になることと言えば、「食中毒」ではないでしょうか。

食中毒は、菌やウィルスなど、食中毒の元となる 有害物質が付着した食べ物を食べる事により、 腹痛や下痢、嘔吐、発熱等の健康被害を引き起こすことを言います。 高温多湿になる梅雨のシーズンは、食べ物に菌やウィルスが繁殖しやすくなります。 特に体の抵抗力が落ちている時に発症しやすくなり、 場合によっては重症化したり、命に関わる危険もあることから十分な注意が必要です。

命の危険もある怖い食中毒を引き起こさぬよう、特に梅雨の時期には食事の取り扱いに気を遣いましょう。

そこで今回は、【食中毒予防に大切な三原則】について、 そして【食中毒対策におすすめの食べ物】をご紹介します。 食中毒により辛い症状を引き起こさないよう、 しっかりと対策をすることから食の安全を守りましょう。


食中毒予防の三原則


食中毒予防の三原則

食中毒対策には、基本となる三原則があります。
食中毒を防ぐには、細菌やウィルスを食べ物に「つけない」、 食べ物に付着した細菌などを「増やさない」、「やっつける」という3つの対策が重要です。


「つけない」対策


食中毒を予防する為には、そもそも食材に菌やウィルスを付けないことが大切です。

・手指や調理器具をこまめに洗浄・消毒
・生肉や生卵を扱った容器や器具は、その都度よく洗い、菌やウィルスを他に移さない
(または、調理具は食材によって使い分ける) ・盛り付けは直接手で行わない
・野菜や果物にも菌やウィルスが付着していることがある為、良く洗って使用する
・キッチン周り(食器用スポンジ、ふきん、シンク、まな板、冷蔵庫など)を清潔にしておく


「増やさない」対策


食材に付着した菌やウィルスは時間の経過と共に増える為、 速やかに調理し、調理後は出来るだけ早めに食べることが大切です。 また、細菌の多くは10℃以下では増殖スピードが緩まり、−15℃以下では繁殖が止まることから、 食材に付着した菌やウィルスを繁殖させないよう、食材は低温で保存することが大切です。

・食材の買い出しに行った際には、常温で放置せず、速やかに帰宅し、冷蔵庫や冷凍庫にしまう
・調理は迅速に行い、速やかに提供する
・作り置きはせず、出来るだけ早く食べきる
・残した場合も、速やかに冷蔵庫などで保存し早めに食べる


「やっつける」対策


ほとんどの細菌やウイルスは加熱によって死滅することから、 加熱処理を施すことが一番の対策になります。

・食材を加熱して食べる
・肉や魚など、調理が必要な食品は中までしっかり火を通す
・調理器具を加熱殺菌する

以上、食中毒対策の3原則を守り、食中毒を予防しましょう。


食中毒予防におすすめの栄養素・食べ物


食中毒対策にお勧めの食べ物

続きまして、「食中毒対策におすすめの食べ物」をご紹介します。
食中毒対策に役立つ食品は身近に多く存在します。 これから本格的になる梅雨時期の食中毒対策として、こちらも役立ててみましょう。


アリシン


ニンニクやネギ、玉ねぎ、ニラなどの辛み成分となっている硫化アリルには、 消化を促進して食欲アップに役立つ効果や、血行促進効果があります。 硫化アリルには様々な種類があり、その代表に「アリシン」があります。 アリシンには強い殺菌効果があり、食中毒対策として役立ちます。

良く、カツオのお刺身にはニンニクや玉ねぎが添えられますが、 これは、ニンニクの香りでカツオの臭みを消すと同時に、 強力な殺菌作用で食中毒を予防する為です。

アリシンは細かく刻んだり、すりおろすことで多く作られます。 調理後時間が経つにつれ栄養成分が失われてしまう為、 食べる直前に調理するのがお勧めです。 また熱に弱く、水にさらすことで流れ出てしまうことから、出来るだけ水にはさらさず、 サラダや薬味などにして生のまま食べるのがお勧めです。


クエン酸、酢酸


食中毒対策になる食材、お弁当のお供の代表と言えば「梅干し」ですよね。
梅干しに豊富に含まれている「クエン酸」にも強力な殺菌作用があり、 梅雨時期や夏場に増える食中毒対策として大変有効です。 また梅干しの酸味により唾液の分泌が促され、食欲を増進。 梅雨特有の重だるさや夏バテを予防する効果もあります。

またお酢を代表とする「酢酸」にも同様の働きがあります。
お寿司が酢飯なのは、元々魚介などの生ものの殺菌が目的とされます。 食中毒のリスクが増す梅雨や夏場は、特に酢を使った料理がおすすめです。
酢漬けや酢飯、酢の物、マリネなど、お酢を活用する。 お弁当には梅干しを添える等、クエン酸、酢酸の力で食中毒を予防しましょう。


カテキン


緑茶の苦み成分として有名な「カテキン」には、 抗菌、殺菌、抗ウィルス効果があることが知られています。 様々な病原菌や食中毒菌をはじめ、 毒性の強い大腸菌O-157などにも強い殺菌効果があることが認められています。
カテキンを含むお茶を食事と共に飲むことで、食中毒対策に役立ちます。


和の薬味


シソや生姜、みょうが、ワサビなどの和食を代表とする薬味には、 食中毒対策に役立つ成分が含まれています。

生姜の辛み成分である「ジンゲロール」や「ショウガオール」。 山椒のピリピリとしびれを感じる辛味成分である「サンショオール」。 シソの葉の独特な香り成分である「ペリルアルデヒド」。 みょうがの清涼感のある辛味「ミョウガジアール」。 わさびや和がらしの辛み成分である「アリルイソチオシアネート」等、 どれも抗菌作用や解毒作用があり食中毒対策として役立ちます。
生ものに添えたり薬味に使用するなどして効果的に活用しましょう。


ハーブ


香りの強いハーブ類も食中毒対策にお勧めです。
例えば、ミントに含まれる精油成分である「メントール」には、 抗菌、解毒作用があり食中毒を予防します。 また、オレガノの香り成分である「チモール」と「カルバクロール」にも、 殺菌作用があります。「チモール」には安眠効果があり、 梅雨の不眠対策としても役立ちます。

抗酸化作用に優れたものも多く、香りで心身を癒してくれるハーブ類は、 食中毒に負けない強い体を維持する上でもお勧めです。 クレソンやバジル、タイムやセージなど、最近ではイタリア料理の普及で ハーブが手軽に手に取れるようになりました。 ハーブ類を調理に活用して、食中毒対策、そして心身のリフレッシュに役立てましょう。


食中毒対策で食の安全を守ろう


梅干し

高温多湿になる梅雨は菌が増殖しやすい環境となり、 食中毒が起こりやすくなります。
これからの時期は特に食中毒予防の3原則を意識しながら、 食中毒対策に役立つ食材も上手に活用して、食の安全を守りましょう。