![ヒートショック対策](https://www.ishokudogen.com/page/wp-content/uploads/hi-to1.jpg)
寒さが厳しさを増す中、電力不足から節電が要請されています。
電気を使わずに寒さをしのげる防寒グッズで寒さ対策をする人が増える中で、
懸念されるのが
”ヒートショック”の問題です。
ヒートショックは、急激な温度差により血圧が変動し、
心臓や脳に重大な問題を引き起こす病気のことを言います。
節電の意識から暖房の使用を控えることで、
ヒートショックを起こす危険が高まっているのです。
ヒートショックと言うと高齢者に多いイメージがあります。
確かに高齢者に比べ、若者は心筋梗塞や脳梗塞のリスクは低いと言えます。
しかしリスクはゼロではない為、高齢者のみに限らず全ての年齢で警戒すべきです。
そこで今回は、
【冬に気をつけたいヒートショック対策】をご紹介します。
命の危険もあるヒートショック。
しっかりと対策して、節電の冬を安全に乗り切りましょう。
冬に急増するヒートショック
冬になると、お風呂やトイレなど、
最も安全であるはずの家の中で亡くなる人が急増します。
ヒートショックを含め、入浴中の死亡者数は年間1万9千人いるとも推計され、
これは交通事故で亡くなる人を大幅に超える人数ですから、
寒い時期の血圧管理には厳重な警戒が必要です。
ヒートショックが起きるメカニズム
ヒートショックは、急激な寒暖差により血圧が変動することで引き起こされます。
血管は暖かくなると拡張し、逆に寒くなると収縮します。
この特徴から、寒暖差が激しくなればなるほど血圧が大きく変動し、
その分血管に大きな負担がかかります。結果、
血管が破れたり詰まりやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞、くも膜下出血といった、
血管に関わる重篤な病気を引き起こすリスクが高まります。
人は加齢に伴い血圧が高くなり、動脈硬化が進みがちです。
また高齢になると肌感覚が鈍くなり、暑さや寒さを感じにくくなる為、
日々の温度管理には特に注意が必要です。
ヒートショック対策のポイント
![お風呂場の暖房](https://www.ishokudogen.com/page/wp-content/uploads/jyomou4.jpg)
命の危険もあるヒートショックを防ぐには、
普段の生活でどの様なことに気を付ければ良いのでしょうか。
ヒートショック対策で1番重要となるのが、
血圧を急変動させるきっかけとなる”温度差”を出来るだけ少なくすることです。
普段から以下のポイントを心がけて、冬の危険から身を守りましょう。
冬のお風呂場に要注意
特にヒートショックが起こりやすいのは、冬のお風呂場とされます。
暖房のついた暖かいリビングから寒いお風呂場へと移動し、
服を脱ぐと急激な温度差から血圧が大きく変動します。
また寒い脱衣所から熱いお風呂に入る時、
熱いお風呂から上がって寒い脱衣所に戻った時などにも血圧の急変動が起こり、
ヒートショックを起こしやすくなります。
このような急激な温度変化を減らすには、お風呂場や脱衣所の温度管理が重要です。
浴室暖房が備わったお風呂であれば、浴室暖房を利用して寒さを防ぎましょう。
浴室暖房が無ければ、お風呂の蓋を開けてお湯張りをする。
お風呂に入る直前に、温かいシャワーを流しておく等で
浴室の温度を上げることができ対策になります。
そして入浴の際には必ず足元から掛け湯をして、
お湯の温度に体を慣らしてから入浴するようにしましょう。
また、お湯の温度が高すぎてもヒートショックの危険が高まる為、
冬でも41度以下の熱過ぎないお湯を心がけ、長湯をしないよう心掛けましょう。
長風呂で火照った体が、冷えた脱衣所で急激に冷えることで再度血圧が上昇し、
ヒートショックを起こしやすくなります。
お風呂場同様、脱衣所では暖房を使用し、
入浴後や入浴前の寒さによる血圧の上昇を防ぎましょう。
お風呂の前の水分補給が大事
![水分補給](https://www.ishokudogen.com/page/wp-content/uploads/mukumi4.jpg)
血液がドロドロとして流れが悪くなると、血管の病気を発症しやすくなります。
お風呂で汗をかいて、体の水分が失われると血液がドロドロしやすくなるため、
入浴前には必ず水分補給をしておくこともヒートショック対策には重要です。
寒さといきみ「トイレのヒートショック」に注意
ヒートショックはトイレでも起こりやすいです。
お風呂場同様にトイレの寒さ対策も重要です。
トイレでは、換気のために窓を開けている家庭も多いかと思いますが、
冬場は窓を閉め、冷気を入れない対策をするのが安全です。
また便座の冷たさでも血圧が急変動してしまう為、
温熱便座の使用や便座カバーを活用する等して、お尻のヒヤッと感を防ぎましょう。
また、トイレでいきむ行為も、血圧を急変動させる要因になります。
トイレで息を止めていきんだ時に、胸がドキドキしたり、
頭に血が上ったりした経験がある方は多いと思います。
寒さで血圧が上がった状態でいきむことで、血圧は急上昇し、
ヒートショックの危険度を更に高めてしまいます。
トイレでのヒートショックを防ぐためにも無理にいきまない。
また、無駄ないきみを減らすためにも、普段から腸活を心がけ、
スムーズな排泄が出来るよう心掛けることも大切です。
寒暖差を減らす工夫を心掛けよう
暖房を使用している場所と、そうでない場所との温度差が激しくなりがちな家の中こそ、
ヒートショックの危険地帯と言えます。
ヒートショック対策で一番有効なのは、全ての部屋の温度差を無くすこと。
しかし、これはなかなか難しいことですよね。この場合、
暖かいリビングから寒い廊下やトイレ、玄関などに出る時には、
暖かい羽織ものや分厚いソックス、スリッパなどを履き、
家の中でも防寒対策をして、できるだけ寒暖差を減らす工夫を心掛けることが大切です。
適切な暖房の使用で冬の危険から身を守ろう
ヒートショックを防ぐには、常日頃から以上のような対策をすることが重要になります。
節電要請や電気代の高騰により、暖房の使用を躊躇する方は多いと思いますが、
寒暖差からヒートショックを引き起こさないためにも、
節電すべき場所とそうでない場所をしっかり線引きして、
適切に暖房を使用することで冬の危険から身を守りましょう。