
急に冷え込んできましたが、衣替えはお済みでしょうか?
朝晩はぐっと冷え込み、足元や手先の冷たさにハッとする季節になりましたね。温かいスープやお風呂で温まっても、しばらくするとまた体が冷えてくる…そんな「底冷えタイプ」の冷え性さんも増えてきています。
ところで、冷えに悩む方は多いですが、どうして同じ気温の中でも“冷えやすい人”と“冷えにくい人”がいるのでしょうか?
そこで今回は、
【冷えやすい人と冷えにくい人の違い】と、
【体の中からポカポカを育てる温活術】についてお伝えします。ぜひ最後までお付き合いいただき、辛い冷えの改善に役立ててみてくださいね。
体が冷えやすい人と冷えにくい人の違い

冷え性は女性に特に多く、年齢とともに「冷えが強くなった」と感じる方も少なくありません。
これは、女性ホルモンの変化が一因にあります。さらに、過度なダイエットや栄養バランスの乱れ、ストレスによる自律神経の乱れ、そして血流の滞りなど…冷えにはさまざまな原因が重なって起こることが多いのです。そのため「冷え」は多くの女性にとって、長年の悩みの種となっています。
一方で、「私は真冬でも手足が冷えない」という人もいます。さまざまな要因の中でも、その違いを生む一つの要因として「筋肉量」が挙げられます。筋肉は、体の中で熱を生み出す“ヒーター”のような存在。つまり、筋肉量が多いほど、体の内側から温まりやすくなります。女性に冷え性が多いのは、男性に比べて筋肉量が少ないことも一因です。
さらに、大人の筋肉は、何もしないと年に約1%ずつ減っていくといわれています。運動量が減ることで筋肉が減り、結果として熱を生み出しにくい体に。「年々冷えがひどくなる…」という声は、まさに筋肉の衰えと深く関係しているのです。
冷えを根本から解消するには

冷え対策といえば、重ね着やカイロ、入浴など「外から温める方法」が思い浮かびますよね。もちろんそれも大切ですが、それだけでは一時的な対処にすぎません。
根本から冷えを改善するには、体の中で熱を生み出す力(代謝)を高めることがポイント。そのためには「筋肉を動かすこと」、つまり運動で熱を生み出す力を取り戻すことが欠かせません。
そして、もう一つ重要なのが「血流」です。筋肉が生み出した熱を全身に届けるのは血液の役目です。そのため、姿勢の崩れや長時間同じ姿勢でいること、肩こり・腰のハリなどで血流が滞ると、せっかく作った熱も全身に行き渡りません。
日中のちょっとした合間に肩を回したり、座る時間が長い人は、30分に一度立ち上がり体を動かす。深呼吸で胸を開く動作を取り入れるだけでも、血の巡りは変わってきます。冷えを根本から解消するには、筋肉と血流、この二つの流れを整えることが何より大切なのですね。
「第二の心臓」ふくらはぎを動かそう

体にあるあらゆる筋肉の中でも特に注目したいのが、ふくらはぎの筋肉です。ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれるほど、血液循環に重要な役割を担っています。
心臓から最も遠い下半身は血液が滞りやすく、冷えやむくみの温床になりがち。ふくらはぎの筋肉を動かすことで、下半身の血液を上に押し上げ、全身の血流をサポートしてくれます。つまり、ふくらはぎを意識的に動かすことが、冷え性改善の近道となります。
今すぐできる!お手軽ふくらはぎエクササイズ
冷え改善のために「運動しなきゃ」と気負う必要はありません。ふくらはぎの筋肉を強化するために、特別なトレーニングをする必要はなく、日常の”ながら運動”でも十分効果が見込めます。
通勤通学時の信号待ち、電車のホーム、電車のつり革につかまりながら等、つま先立ちをゆっくり繰り返すだけでも効果があります。また、通常歩く際に、地面を蹴る力を強めるだけでもふくらはぎは鍛えられます。
他にも、テレビを見ながら、仕事中だって、座りながら、つま先を床につけた状態でかかとをぎゅっと限界まで浮かせる。今度は逆にかかとを地面につけた状態でつま先だけをぎゅっと上に上げる。これを交互に繰り返すだけでも、ふくらはぎがポカポカしてくるのを感じられるはずです。
ソファやベットに寝転び足を伸ばした状態で、つま先で円を描くように足首をぐるぐる回しても良いでしょう。こうしたエクササイズは、簡単な上に場所も選ばず、いつでも実践できます。ぜひ今からでも取り入れてみてくださいね。
もし冷えが続く場合は…
生活習慣を見直しても、手足の冷えが一向に改善しない場合、甲状腺機能の低下や貧血など、体の不調が隠れていることもあります。冷えが長く続くようなら、無理せず一度医療機関に相談してみましょう。
動かすケアをプラスして体の中からぽかぽかに
秋の冷えは、冬本番に向けて体を整えるサインでもあります。「寒いから動かない」ではなく、「動いて温める」意識を少しずつ取り入れてみましょう。筋肉を動かすことで血流が整い、冷えだけでなく、代謝・肌のくすみ・むくみなども一緒にケアすることができます。
温めるケアに“動かすケア”をプラスして、この秋は、体の中からぽかぽかを育てていきましょう。