【時間栄養学で見る】痩せやすい身体作りのヒント | ISDG 医食同源ドットコム [公式通販]
2023.04.20
【時間栄養学で見る】痩せやすい身体作りのヒント

朝食

日差しが強さを増し、日中汗ばむ気候になる日も増えてきましたね。 衣替えを行う人も多い時期ですが、薄着になると気になるのがやはり、 知らず知らず溜め込んでしまった”余分な脂肪”ではないでしょうか。

衣替えの季節に、「春物の洋服がきつい」「なんだかシルエットが前と違う?」と焦る方は多いものです。 しかし、いざダイエットをしようと思い立っても… 「一体何から始めれば良いのか?」「どうしたら効率よく結果が出るのか」が解らず、 「明日から」と先延ばしにしている方も多いかも知れませんね。

そこで今回は、時間栄養学の観点から見る、 【痩せやすい身体作りのヒント・ダイエットを有利にする食事】についてご紹介します。

ダイエットは食事が9割とも言われます。 その中で、カロリーを控えることも大事ですが、それ以上に、 体のリズムを考慮し、どのタイミングで何を食べるのかも重要になってきます。 是非体のリズムにあった食事法について理解を深め、 細胞レベルからの痩せやすい身体作りをマスターしましょう。


体のリズムに合った食べ方をマスターしよう


食事をする女性

私たちの体温や心拍数、睡眠と覚醒のリズム、代謝などの機能は、 体内時計によって調節され、時間帯で変動しています。 これを「日内変動」と言い、本来このリズムに合わせた食べ方をすることが、 食事のエネルギーを効率よく代謝する上で大事になります。 これを無視して好き勝手食べていれば、折角摂り入れた栄養も無駄になるばかりか、 体のリズムを乱して肥満や病気のリスクを高めてしまう場合もあります。 体本来の機能を最大限に働かせ、巡りの良い状態を維持していくためにも、 体のリズムに合った食べ方をマスターしましょう。


「いつ、どの様に食べるのか」が大事


「時間栄養学」をご存知でしょうか。 時間栄養学とは、体内時計の働きに基づいて、 「いつ、どの様に食べるのか」という視点を考慮した学問のことです。
私たちの体には体内時計が備わっており、消化や吸収、代謝の働きに大きく関わっています。 太りにくい体、痩せやすい身体作りには、体内時計をうまく働かせることが大事。 その為にも、体のリズムに合わせた食事習慣を身に付けることが大切です。

以下では、体のリズム(日内変動)に合わせたお勧めの食事をご紹介します。
朝、昼、晩、それぞれの時間帯別のお勧めの食べ方やバランスを考慮し、 日々の食事に取り入れてみましょう。


朝食で燃える身体を整える


朝食

日内変動のリズムをコントロールしているのが、体に備わっている体内時計です。 体内時計は、細胞内にある「時計遺伝子」のことで、一日周期でリズムを刻んでいます。 脳にある主時計と、臓器や末梢組織にある副時計があり、 体温や心拍数、睡眠や代謝など様々な生体リズムを調節しています。

ただ、体内時計は24時間きっかりでリズムを刻んではいません。 1日は24時間ですが、体内時計の周期は約24.5時間と少し長くなっています。 体内時計にズレが生じると体の機能がうまく噛み合わなくなり、 体内時計は時差ぼけ状態に。すると、睡眠障害が起きたり、 代謝が低下して太りやすくなる、自律神経が不安定になるなど、 体に様々な不具合が生じる原因になります。

体をしっかり機能させるために、 この30分ほどのズレを毎日リセットする必要があります。 そして、この体内時計のリセットの役割を果たすのが、 「目から入る光の刺激」と、「朝食による血糖値の変動」です。


体内時計の調節には「朝食」が重要



朝起きて、朝日を浴び、そして朝食を摂る事により、 脳にある主時計と、臓器や末梢組織にある副時計がリセットされ、 体が活動モードに切り替わります。 このスイッチの切り替えにより体温が上がり、 代謝を上げて脂肪を燃焼しやすい状態に導いてくれます。


血糖値を上げる食事で体内時計をリセット


朝食は、体内時計のリズムを調節する大切なスイッチになります。 特に血糖値を上げる食事(糖質)の摂取が体内時計のリセット効果を高めます。 糖質は脳のエネルギー源となり、一日のパフォーマンスを左右させる為、 ご飯やパンなど、朝から炭水化物を適度に補い一日をスタートさせましょう。

また、長時間の空腹時間が空く朝は栄養が枯渇した状態です。 エネルギーを作り出す為に筋肉を分解しやすいタイミングでもある為、 豆腐や納豆、卵、魚などからタンパク質をしっかり摂り、筋肉の栄養を補給しましょう。

睡眠中は沢山汗をかくため、失った水分を補給するためにも、 朝はコップ一杯の水を飲むことを日課にしましょう。 水分を多く含み、消化を助ける酵素がたっぷり含まれた、 フルーツや生野菜を使ったメニューなどもお勧めです。


朝食を摂る様々なメリット


朝食を摂ることには様々なメリットがあります。 朝食を摂ることで血糖値が安定しやすくなり、昼食時の食欲を抑えてくれたり、 血糖値の急上昇を防いで体を太りにくくします。 ダイエットや日々の忙しさから朝食を抜く人も多いですが、 朝食抜きをする人は、朝食を毎日食べる人に比べて5倍も太りやすいと指摘されています。 肥満は糖尿病や高血圧などの生活習慣病のリスクを高めますから、 病気を予防する意味でも、朝食を食べる習慣を身に付けましょう。

また、朝食を摂ることで腸が刺激されて排泄がスムーズになります。 「朝は排泄の時間」とも言われます。 排泄のスイッチをONにする意味でも、朝ご飯をしっかり摂ることが重要です。


活動の時間帯「昼」はしっかりバランス良く


バランス定食

昼の時間帯は体が最も活動的になる時間です。 エネルギーを最も必要とする時間帯ですので、 昼食は糖質、脂質、タンパク質をバランス良く食べましょう。

ダイエットを意識している人の中には、「カロリーが低い」と言う理由で、 サラダランチや野菜スープをメニューに選ぶ方もいらっしゃいますが、 低カロリーと言う理由だけで食事を選ぶのはあまりオススメできません。 特に昼のメニューは最も活動的な時間であるからこそ、 筋肉の元となるタンパク質をはじめ、エネルギー源となる糖質、 ホルモンの材料などになる脂質としっかり補うことが大切です。

また、昼間の時間帯は最も太りにくい時間帯です。 体内時計を司る時計遺伝子の中に、 「BMAL1(ビーマルワン)」というタンパク質の一種があります。 BMAL1は、体脂肪の増加司令を担っている物質ですが、 昼に活動量が減るため、昼に食べたものは脂肪になりにくく、 エネルギーとして消費されやすくなっています。 同じものを食べたとしても、昼間に食べるのと夜に食べるのとでは、 脂肪へ変換される割合が全く違ってきます。 カロリーのあるメニューを食べる際には、出来るだけお昼ご飯に選ぶと良いでしょう。


吸収の時間である「夜」の食事は控えめが基本


お刺身

夜は、体脂肪の増加司令を担うBMAL1が最も多く分泌する時間帯です。 食べた物が体に吸収されやすい時間帯となりますので、 ダイエットを考えるなら、夕食は控えめに済ませることをお勧めします。

特に注意したいのは糖質の摂り過ぎです。 この時間に血糖値の上がりやすい炭水化物や甘いものなど、 糖質を沢山摂り入れると、脂肪として吸収されやすくなってしまいます。 夜ご飯では、丼やラーメン、パスタ等の糖質メインの食事は控えめにし、 脂肪になりやすい糖質の過剰摂取を防ぎましょう。

また、睡眠中には細胞の修復を行う「成長ホルモン」が多く分泌されますが、 夜遅くに食べることで、成長ホルモンの分泌も抑えられてしまいますので、 あまり遅い時間に食事を摂らないようにも気を付けましょう。

夜ご飯が遅かったり、夜の暴飲暴食は朝の食欲不振に繋がります。 朝食を食べて一日をエネルギッシュにスタートする為にも、 夜ご飯は出来るだけ早めに、控えめに摂ることを基本としましょう。 どうしても遅くなる場合も、低糖質・低脂肪のヘルシーメニューを心掛けましょう。

逆を言えば、吸収されやすいからこそ、 体に必要な栄養素を摂り入れたいのも夜の時間帯です。 例えば、カルシウムは夜の時間帯に摂ると吸収率が上がることが知られています。 また、現代人に不足しがちな良質な油「DHA」や「EPA」、 ダイエットでは特に意識して摂りたいタンパク質、女性に不足しがちな鉄分など、 ”質”を意識したメニューを摂ることで、必要な栄養を効率よく摂取できます。 夜のメニューで悩んだら、是非、良質な脂質が摂れる魚介類や、 豆腐や納豆などの大豆製品、野菜やきのこ、海藻などを中心にした ”質の高い食品”の摂取を心掛けてみて下さい。


「朝・昼・晩」体のズムに合った食事でスッキリ春痩せ


私たちが本来備えている体内リズムに合わせて食事を摂る事は、 身体の機能を最大限に働かせ、ダイエットを効率よく進める上で非常に大事です。
是非、「いつ、どの様に食べるのか」を考慮した食事の摂り方を意識することから、 スッキリ春痩せに役立ててみてはいかがでしょうか。