なぜ夏に“辛いもの”が食べたくなる?辛さを活用した美と健康の知恵 | ISDG 医食同源ドットコム [公式通販]
2025.08.07
なぜ夏に“辛いもの”が食べたくなる?辛さを活用した美と健康の知恵

夏に辛い食べ物

連日、うだるような暑さが続いていますね。外に出るのもおっくうで、ついつい冷たい飲み物やアイスに手が伸びてしまう…そんな日が増えていませんか?

また、夏場にはなぜか「辛いもの」が無性に食べたくなるときもありますよね。熱々の麻婆豆腐や、ピリ辛の担々麺、キムチ鍋やスパイシーカレー。汗だくになるのに、なぜか食べたくなる…。これは一体、どうしてなのでしょう?

実は、ここには、夏の不調から身を守る本能が働いているのです。

そこで本日は、【夏に辛いものが食べたくなる理由】と、【辛さを上手に活用した美と健康の整え方】についてご紹介します。ぜひ、自身の体の声に耳を傾けながら、夏を賢く乗り切るヒントにしてみてくださいね。


夏になぜ“熱いもの・辛いもの”を求めるのか


スパイス

実は、私たちの体はとても賢くできています。暑さでバテているとき、冷たいものばかり摂ってしまうと、胃腸の働きが弱まり、体の中が“冷えて”しまいます。

すると、血の巡りが悪くなり、疲れやすくなったり、むくみやすくなったり、代謝が落ちたりします。だからこそ、体は自然と「体温を上げるもの=辛いもの」や、「汗をかける食事」を欲してバランスを取ろうとするのです。

つまり、夏に辛いものが食べたくなるのは、自然の摂理。本能的に、自分の体を“整えたい”というサインなのかもしれません。

実際、思い返してみると、タイやインド、メキシコなど、暑さが厳しい国ほど、香辛料の効いたスパイシーな料理が多い印象はありませんか?これもただの偶然ではなく、ちゃんと理由があるのです。

たとえば、唐辛子などのスパイスには発汗を促す作用があるため、汗をかくことで体温が下がり、かえって体が涼しく感じる効果が得られます。また、香辛料には抗菌・防腐作用もあるため、高温多湿で食材が傷みやすい地域では、昔から食中毒を防ぐための知恵としてスパイスが重宝されてきました。

「暑いときに辛いものが食べたくなる」のは、気候と体の声に素直に応じた、とても自然な感覚なのかもしれませんね。


ダイエットにも嬉しい「カプサイシン」の脂肪燃焼効果


辛い物

辛さの正体といえば「カプサイシン」です。これは、唐辛子などに含まれる辛味成分で、脂肪燃焼をサポートする頼もしい味方です。

カプサイシンを摂ると、体内の交感神経が活性化され、アドレナリンが分泌されます。このアドレナリンが、脂肪をエネルギーとして燃やすスイッチをオンにしてくれるのです。さらに、内臓温度が上がることで基礎代謝もアップ。冷房で冷えがちな夏の体に熱を灯すような働きがあります。

ただ食べるだけで、体がじんわり燃焼モードに入る。こうした働きは、忙しい現代人にとってはありがたいダイエットサポートですよね。


「汗をかく=毒を出す」夏こそデトックス


美肌

辛いものを食べて沢山汗をかく。これもまた、嬉しい美容効果につながっています。

汗をかくことで、体の余分な水分や老廃物が排出され、むくみがスッキリ。汗腺が刺激されることで、毛穴に詰まった汚れや皮脂も流れ出て、肌の新陳代謝(ターンオーバー)が促されます。

辛いものは、まさに、食べる天然サウナ。「夏に汗をかくのは不快」と思いがちですが、実は最高のデトックス習慣でもあるのですね。


辛い食べ物で満腹感を得やすくなる


「辛いものは食欲が増す」「辛いものを食べると、逆に食べ過ぎちゃう…」という声もありますが、実はカプサイシンには“満腹中枢”を刺激する働きもあります。 適度な辛さは、満足感を高め、少ない量でも「もうお腹いっぱい」と感じさせてくれるのです。

さらに、辛いものを食べると自然と水分を多く摂りますよね。これも代謝をサポートし、便通を整える効果が期待できます。

つまり、辛味は“メリハリのある食事習慣”を自然と生み出すスパイス。うまく取り入れれば、ストレスの少ないダイエットにもつながります。


摂りすぎ注意!食べ過ぎは美容と健康の大敵に


どんなに優れた効果があっても、「摂りすぎ」は禁物です。特に胃腸が弱い方や、肌が敏感な方は、辛味による刺激で胃もたれや肌荒れを起こすこともあります。

目安としては、「おいしく食べられる辛さ」「体が心地よく温まる程度」が理想。あくまで整えるための食事として、無理のない範囲で取り入れてみてくださいね。

また、辛いものを食べる前後は、しっかり水分補給をすることも大切です。体内の水分バランスが崩れると、逆にむくみやすくなってしまいます。


辛味は健やかな美しさをサポートする季節のスパイス


「夏に辛いものが食べたくなる」のは、決して気のせいではなく、体がちゃんとバランスを取ろうとしてくれている証拠です。

脂肪を燃やし、汗で老廃物を流し、満腹感を得て、巡りのいい体をつくる。辛味は、そんな健やかな美しさをサポートしてくれる、季節のスパイスなのかもしれません。

からだに寄り添う「ちょっぴり辛い習慣」が、めぐりのいい、軽やかな毎日へと導いてくれるはずです。ぜひこの夏、自分をいたわりながら整えるスパイスの力を味方にしてみてはいかがでしょうか。