![脂肪味](https://www.ishokudogen.com/page/wp-content/uploads/sisitu1-1.jpg)
年末年始〜新年会と飲み会シーズンが続くこの時期、
ご馳走続きで
“脂肪味”が鈍感になっている人は多いのではないでしょうか。
「脂肪味」とは…甘み、塩味、酸味、苦味、うまみに続く
第6の味覚で、脂肪分を感じる味覚です。
脂肪分の多い食事を頻繁に食べていると、脂肪を感じる味覚が鈍感になって来ます。
脂肪味が鈍感になると、脂っこい物をより多く欲する様になり、
カロリーオーバーから肥満に繋がりやすくなります。
また、脂質の摂り過ぎは太るだけでなく、糖尿病や脂質異常症、
動脈硬化など、生活習慣病の原因になることから注意が必要です。
そこで今回は、鈍感になることで肥満や生活習慣病のリスクを高める
【脂肪味のリセット術】についてご紹介します。
揚げ物や洋菓子、霜降り肉など、脂肪分たっぷりの食事を好まれる場合や、
そうした食事をついつい食べ過ぎる場合、脂肪味が鈍感になっている可能性があります。
高脂肪食に偏った食事から、肥満や生活習慣病を引き起こさないためにも、
是非この機会に脂肪味のリセットに取り組んでみましょう。
高脂肪の食事習慣で脂肪味は鈍感になる
味付けが濃いものばかりを食べていると、
舌にある味細胞の働きが悪くなり、味覚が鈍くなってしまいます。
味覚が鈍感になると、更に味の濃い食事を求め、
尚更味覚が鈍ると言う悪循環に陥りやすくなります。
例えば、甘いものを頻繁に食べていると、甘みに鈍感になり、
より甘い物をもっと沢山と言った具合で、甘いものをどんどん欲するようになります。
しょっぱいものを頻繁に食べていれば、塩味に対して鈍感になり、
より多くの塩味を求めるようになります。
同じ様に、高脂肪の食事を頻繁に摂っていると、
食品に含まれる脂肪に対して味覚が鈍感になります。
より多くの脂肪を求めるようになり、食べ過ぎ、
カロリーオーバーに繋がりやすくなるのです。
脂肪味に敏感になり高脂肪食のリスクを減らそう
![健康的な女性](https://www.ishokudogen.com/page/wp-content/uploads/taisou3.jpg)
脂質は3大栄養素の1つで、私たちが健康に生きる上で欠かせない栄養素です。
しかし、脂質の摂り過ぎは、肥満はもちろん、糖尿病や脂質異常症、
動脈硬化など、生活習慣病の原因になることから摂り過ぎは厳禁。
適度な摂取を心がけることが大切です。
逆に、脂肪味に敏感な人は、脂質の摂取量が少なくなるとされます。
またBM I指数が低く、肥満になりにくいとされる研究データもあります。
脂肪分の多い食事を好んで食べている場合には、
是非この機会に脂肪味に敏感になる食事を心掛けることから、
健康で太りにくい体づくりを目指して行きましょう。
現代人は脂質の摂り過ぎ傾向にある
脂質は、一日に摂取するエネルギーの内、20〜30%程度が適量の目安とされます。
ところが、食の欧米化により脂質の摂取量は年々増加傾向にあり、
厚生労働省が発表している、令和元年度の国民健康・栄養調査の結果によると、
日本人男性のおよそ35.0%が、女性ではおよそ44.4%と
高い比率で脂質を摂り過ぎていることが分かっています。
脂質は1グラムで9キロカロリーととても高カロリー。
大変効率の良いエネルギー源となる反面、摂り過ぎは健康に害になる場合もあります。
脂質の摂取量をしっかりコントロールし、健康を維持するためにも、
鈍感になった脂肪味を復活させ、少しの脂肪分でも満足できる正常な味覚を取り戻すことが大切です。
脂肪味のリセット術
![健康的な食事](https://www.ishokudogen.com/page/wp-content/uploads/kuuhuku2.jpg)
では、鈍感になった味覚をどのようにしてリセットすれば良いのでしょうか。
鈍感になった脂肪味を敏感な状態に戻すには、
脂質の多い食事を摂り過ぎないこと、控えめにすることが大切です。
●普段から揚げ物や炒め物等の油を使った料理、バターやクリームを多く使う洋食や菓子類、
オイルたっぷりのドレッシングやマヨネーズなどを良く食べている場合には、
脂質を摂り過ぎている可能性がある為、こうした食品を出来るだけ控えましょう。
●調理法では、揚げ物ではなく、焼き物や蒸しもの、煮る調理にする。
肉類は下ゆでや湯通しをする、網焼きにして余分な脂を落とす。
炒め物では、油の量を最小限にするなど、自分で調理する場合には工夫をしましょう。
●肉を食べる機会が多い場合には、豚バラ肉や霜降り肉など脂身の多い部位を避け、
ロースやヒレなどの赤身肉、鶏のささみや胸肉など、脂肪の少ない部位を選ぶようにし、
鶏の皮など取り除ける部分の脂は取り除いて食べましょう。
●食材そのものに含まれる「見えない脂質」にも気を付けたい所です。
そもそも、肉や卵、乳製品には脂質が多く含まれています。
こうした食材そのものに含まれる「見えない脂質」は意識されにくく、
知らず知らず摂り過ぎてしまう傾向にあることから注意すべきです。
タンパク質は動物性の食品ばかりに偏らず、納豆や豆腐など、
植物性タンパク質からも摂取するなどして脂質の量を調節しましょう。
●調味料に含まれる油にも気を付けましょう。
普段何気に使っているマヨネーズやドレッシングには沢山の油が使用されています。
油を最小限にした自家製ドレッシングを使用する、
ノンオイルのものを使用するなどで油の摂取を減らしましょう。
●麺類を食べる場合には、脂がたっぷり使用されているラーメンやパスタではなく、
うどんや蕎麦を選ぶなどでも脂質の摂取量を減らすことができます。
●おやつに洋菓子を食べる習慣のある人は、できるだけ間食を控える。
または脂質の含まれない和菓子やフルーツで代用する等で脂質の取り過ぎを防ぎましょう。
健康の始まりは正常な味覚から
脂質の摂り過ぎを防ぎ、脂肪味を敏感な状態にするには、
普段から脂肪の多い食事を控える意識を持つことが大切です。
鈍感になった脂肪味は、普段の食事から摂取する脂肪を減らすことで、
10日から2週間程度でリセットすることができるとされます。
始めは味気なく感じる食事も、味覚が敏感になれば、
少ない量の脂質でも次第に満足できるようになりますよ。
脂肪の多い食事を好んで食べている場合、ついつい食べ過ぎてしまう場合には、
まずは10日から2週間を目安に食事の改善に取り組み、
鈍感になった脂肪味を復活させることから、
痩せやすい体作りに努めてみてはいかがでしょうか。