老化の原因「糖化」を防ぐ食べ方とは? | ISDG 医食同源ドットコム [公式通販]
2021.09.08
老化の原因「糖化」を防ぐ食べ方とは?

糖化を予防する食事

紫外線のダメージが徐々に肌に現れてくる夏の終わりには、 老いを実感する人が多いものです。

老化には「酸化=体のサビ」「糖化=体のコゲ」が深く関わっており、 これらの反応をいかに普段の生活で対策するかが、 10年後の若々しさを左右することを前回のコラムでは解説しました。
≪老化の原因「酸化」「糖化」対策でいつまでも若々しく≫

そしてその中で、糖化を極力防ぐ為には、普段の食事で糖質を摂りすぎないこと、 血糖値を急上昇させない食べ方をすることが大事であること。 つまりは「太らない体作り」が、 老化を含め様々な病気の予防に繋がることをお伝えしましたね。

そこで今回は「糖化」と食事との関係を更に深掘りし、 【抗糖化に繋がる食事】について詳しく解説します。

糖化によるエイジングを防ぐには、日々の食習慣が非常に大事です。
老化の元凶となるAGEsを蓄積するような悪い食事習慣を改善し、 抗糖化につながる食事を意識することから若見えの実現に役立てましょう。


日々の食事から老化の元凶「糖化」を防ぐ


AGEs

「糖化」は、食事で摂取した糖の内、 エネルギーとして使われなかった過剰分が体内のタンパク質と結び付き、 AGEs(終末糖化産物)と言う老化物質を作り出す反応のことを言います。 AGEsには強い毒性があり、体内で増えると見た目や健康の両面で老化を進めます。

いつまでも若々しくある為には、AGEsを極力作らないことが大切。
その為にも、普段の食事で糖質を取りすぎないこと、 急激に血糖値を上げない工夫をする等、 太りにくい食生活を心掛けることが何より大事になります。

加えて、AGEsが多く含まれる食物の摂取を極力減らすことも対策として重要です。
老化の原因となるAGEsは、体内でも作られる一方で、 動物性食品や一部の野菜など、食品自体にも含まれます。 食材に含まれるタンパク質が糖と結合すれば、そこにAGEsが作られるからです。

食事から摂取したAGEsが全て体内で悪さをするわけではありませんが、 体内に取り込まれたうちの6〜7%が長期に渡って留まるとされますから、 食事から摂取し過ぎないよう、普段から気を遣うことが大切です。


AGEsは高温調理で増加する


糖化

特に、AGEsの量は高温で調理すればするほど増加します。
AGEsが少ない調理法を順番に並べると、
生→蒸す→茹でる→煮る→炒める→焼く→揚げる
となり、 例えば卵料理であれば、ゆで卵→オムレツ→目玉焼きの順にAGEsが高くなり、 その量は10倍ほどの差が生まれます。

一日のAGEsの摂取目安は約15,000exAGEといわれていますが、 例えばサーロインステーキでは23,000exAGE程、 カツカレーでは17,000exAGE程になりますから、 普段どれだけ無防備にAGEsを摂取してしまっているかが分かりますね。

この様に、高温調理となる揚げ物や焼き物、またそうした食品の中でも、 こんがりと焼けた部分にAGEsは多く含まれている為、 出来るだけ調理法には気を遣い、摂取するAGEsを減らすことが糖化対策には重要です。


抗糖化力に優れた食材を取り入れよう


それでもやはり、こんがり焼いたものやカリカリの揚げ物は美味しいです。
どうしても高AGEsな食品を摂りたい場合には、 抗糖化力に優れた食材を組み合わせたり、 調味料として活用することでAGEsの蓄積を減らせますので、 是非以下の対策も取り入れてみましょう。


お酢やレモンを活用する


お酢

お酢には血糖値の上昇を緩やかにする作用がありますが、 食品中のAGEsを下げる効果も知られています。 お酢に含まれるクエン酸がAGEsの蓄積を防いでくれるのです。

魚を揚げた場合AGEsが一気に増えますが、 南蛮漬けなどお酢でマリネして食べるとお酢の効果でAGEsが軽減されます。

また、レモンなどの柑橘類にも同様の効果があります。 とんかつにはレモンが添えられていますが、 お酢同様の効果でAGEsを抑えてくれる為、 揚げ物にはレモンは絞って食べるのがお勧めです。

お酢は血糖値を抑え、肥満を予防するばかりか、 AGEsも抑えてくれる素晴らしい調味料です。 食卓に常備してどんどん活用しましょう。


抗糖化力の高いビタミンB2、B6で老化ケア


また、ビタミンB1やビタミンB6には強い抗糖化力があることが知られています。
ビタミンB1を多く含む代表的な食品は、 豚肉、うなぎ、ブリ、玄米、そば、大豆、そら豆、えのき茸、レバーなど。

ビタミンB6多く含む代表的な食品には、 マグロ、カツオ、鮭、牛レバー、鶏ささみ、豚レバー、 モロヘイヤ、さつまいも、バナナ、アボガド、ニンニクなどがあります。

ビタミンB1は糖質の分解に欠かせない栄養素であり、 疲労回復や精神安定にも効果があります。 またビタミンB6は、タンパク質の代謝を促したり、 アレルギーを防ぐ効果もあるなど重要な栄養素なので、 こちらも積極的に活用しましょう。


AGEsを強力に抑えるカルノシン


鶏むね肉

鶏胸肉やマグロなどに多く含まれる「カルノシン」と言う物質は、 AGEsを強力に抑えることが知られています。
カルノシンは疲労回復に大変優れた栄養素です。 夏の暑さで疲れた体の回復効果も抜群ですので、 是非季節の変わり目を元気に過ごす為に役立てましょう。


スパイス類を料理のアクセントに


スパイス

他にも、クミン、胡椒、山椒、ターメリックなどのスパイス類も、 抗糖化に役立つ食材として挙げられます。
こうしたスパイス類も食卓に常備しておけば、 料理に加えることで糖化対策に繋がります。


健康茶・ハーブティーで糖化対策


急須のお茶

AGEsを抑えてくれる飲み物としてお茶がお勧めです。
緑茶をはじめ、甜茶、ドクダミ茶、柿の葉茶、グァバ茶などの健康茶、 また、カモミールやラベンダー、ペパーミントなどを代表とする ハーブティーにはAGEsを抑えてくれる働きがあります。

香りの良いお茶やハーブティーはリラックス効果が高く、 ストレスの軽減や不眠にも効果的です。 食事やティータイムに取り入れるだけで糖化を抑えられますので、 こちらもどんどん活用しましょう。


食事による糖化ケアで見た目も身体も若々しく


AGEsは体の中で常に発生しているものなので、 全くの0にすることも、老化自体を止めることも残念ながら不可能です。

それでも、生活習慣の改善によって大幅に少なくする事は出来ます。

普段の食事から糖化をケアしていく事は、 5年後、10年後の見た目年齢を大きく左右します。 糖質の摂り方を見直し太らない食生活を送る事に加え、 食材自体に含まれるAGEsについてもしっかり対策して、 いつまでも生き生きした若見え肌を目指しましょう。