食べて厄除け 福を呼ぶ「節分料理」 | ISDG 医食同源ドットコム [公式通販]
2024.01.31
食べて厄除け 福を呼ぶ「節分料理」

節分料理

もうすぐ節分ですね。節分と言えば、 豆まきをしたり、恵方巻を食べる行事が有名ですが、 「そもそも節分とは何か」をご存知でしょうか。

節分は、季”節“を“分”けることを意味しています。 元々は年に4回の節分があり、季節の変わり目となる、 立春、立夏、立秋、立冬の前日に邪気を落として、 新たな季節の無病息災を祈る行事として行われて来ました。 その中でも旧暦の新年にあたる立春が重要視され、 現在では立春の前日が節分とされるようになりました。

そんな節分には、昔から縁起物を食べる風習があります。 そこで今回は、【節分に食べられる節分料理の由来や健康効果、 また食べる際の注意点】などについてご紹介します。

節分料理には、健康や幸福を願う思いが込められています。 季節の変わり目には節分料理を楽しんで、新たな季節を気持ち良く迎えましょう。


節分料理の由来・健康効果・食べる際の注意点


節分

節分に食べる縁起物として、豆まきの後に豆を食べる「年取り豆」や 「恵方巻」が有名ですが、こうした食べ物にはどの様な意味があるのでしょうか。
節分料理の由来や健康効果、また食べる際の注意点などを以下にご紹介します。




節分には、各地で豆まきが行われます。 昔から季節の変わり目には邪気が入りやすいと考えられています。 豆まきは、季節の変わり目に起きがちな体調不良や病気、 災害や飢饉などを鬼に例えて、鬼を追い払う儀式です。

日本では古くから、五穀(米、麦、粟、きび、豆)には精霊が宿るとされ、 魔除けの力があると考えられてきました。 そして、魔(ま)を滅(めっ)するの語呂合わせから、豆を撒くようになったとされています。 また豆まき後は、「年取り豆」と言って、 「年の数+1」だけ豆を食べることで力を得られると考えられて来ました。

節分豆には炒った大豆が使用されるのが一般的ですが、 大豆は「畑の肉」と呼ばれるほどタンパク質を豊富に含んでいます。 また、大豆に含まれているイソフラボンは、 女性ホルモンに似た働きをすることから、肌を美しく保ったり、 更年期の不調を防ぐ、骨粗しょう症対策に役立つなど女性に嬉しい効果が期待できます。

また、コレステロールを下げる働きがある大豆レシチンや、 強い抗酸化力を持ち、エイジング対策に役立つ大豆サポニン、 腸内環境の改善に役立つ食物繊維など、多くの機能性成分を含みます。

年取り豆はあくまで縁起担ぎであり、食べ過ぎは禁物ですが、 栄養満点の大豆を効果的に利用して、季節の変わり目に起きがちな不調を吹き飛ばしましょう。


落花生


節分の豆まきには、炒った大豆が使用されることが多いですが、 地方によっては落花生を使用する場合も多くあります。 殻付きの落花生ならば、大きくて床に散らばっても拾いやすく、 衛生的と言うメリットがあります。

落花生には血糖値の上昇を抑えたり、腸内環境の改善に役立つ食物繊維、 また腸内の善玉菌を増やす働きのあるオリゴ糖が含まれ、美容や健康に役立ちます。


恵方巻き


恵方巻

節分には、その年の「恵方」を向いて太巻きを食べる風習もあります。
恵方はその年の年神様が居る方向で、干支によって変わります。 (2024年度の恵方は「東北東やや東」です。) 七福神にちなんだ7種類の具材を巻き込んだ縁起物の太巻きを、 その年の恵方に向かって願い事をしながら無言で丸かじりすることで、 福を呼び込み願いが叶うと考えられています。

恵方巻きを丸かじりするのは、切ってしまうと「福を断つ」と考える為で、 恵方巻は切らずに1本まるまる食べるのが良いとされています。

しかし、太巻きを丸かじりするとなると、血糖値が気になる人も多いのではないでしょうか。
酢飯に使われているお酢には血糖値の上昇を緩やかにする働きがありますが、 酢飯には同時に砂糖が含まれています。 また、砂糖を調味料に多く使用している、かんぴょうや桜でんぶ、 甘い厚焼き卵に甘辛いタレが絡んだ煮穴子など、 恵方巻の具材には砂糖をたっぷり使った物も多いため、 具材選びや食べ方には気を使った方が良いかも知れません。

血糖値が気になる場合には、小さめのサイズのものを選んだり、 海鮮系など、糖質が少なめでタンパク質の多い具材のものを選ぶ。 ご飯の量を調節し、砂糖をあまり使わない具材のものを自作する。 一緒に具だくさんの味噌汁を食べたり、 先にサラダを食べるなど工夫をすると血糖値対策に有効です。

恵方巻もあくまで縁起担ぎですので、一気に全部食べようと無理はなさらず、 体と相談しながら楽しみましょう。


イワシ


柊イワシ

節分には焼いたイワシの頭を柊の枝に刺した 「柊(ひいらぎ)イワシ」を玄関に飾る風習もあります。
これは玄関から家に入ろうとした鬼を、焼いたイワシの頭の強烈な匂いと、 トゲの様に尖った柊の葉で追い払う意味があります。 そうしたイワシを食べて、体の中の邪気を祓うと言う意味もあるようです。

イワシなどの青魚には、良質な脂質であるEPA (エイコサペンタエン酸)や DHA (ドコサヘキサエン酸)が含まれています。これらには、 HDL (善玉)コレステロールを増やし血液をサラサラにする効果や、 血管の老化予防効果が期待できます。 健康な血管や血液を維持するのに役立ち、 脳梗塞や心筋梗塞などの命に関わる病気を防ぐ効果が期待できます。

全身の細胞に栄養を送る血液や血管の状態の良し悪しは、健康を大きく作用します。 節分にはイワシを食べて血管対策、日々の健康に役立てましょう。

尚、EPAやDHAは熱に弱い性質を持つため、加熱せずにそのまま食べるのがお勧めです。 焼いたイワシも美味しいですが、出来るならお刺身で食べたり カルパッチョにするなど、生のまま摂取するのがお勧めです。


蕎麦


年越しそば同様に、「細く長く」長生きする事を願い、 節分に蕎麦を食べる風習のある地域もあります。

蕎麦には、3大栄養素の代謝をサポートするビタミンB1やビタミンB2が豊富です。 代謝を促進しダイエットサポートしたり、疲労回復などの効果がある他、 ポリフェノールの一種であるルチンも豊富で、 生活習慣病対策や老化予防にも効果的です。 また蕎麦は食物繊維が豊富で、食後血糖値の上昇スピードが緩やかな低GI食品。 炭水化物の中でも太りにくいと言う嬉しいメリットもあります。


こんにゃく


節分にこんにゃくを食べる地域もあります。
こんにゃくには食物繊維(グルコマンナン)が大変豊富に含まれています。 豊富な食物繊維の働きで腸内を綺麗にし、悪い物を取り除くことから、 旧暦の大晦日にあたる節分に体の大掃除の意味で食べられてきました。

こんにゃくには、食物繊維だけでなくカルシウムも豊富です。 100g当たりでは牛乳のおよそ半分も含んでいます。 どちらも不足しやすい栄養素ですが、 こんにゃくにはカロリーがほとんど含まれていない為、 カロリーを気にせず栄養を摂れる点も嬉しいポイントです。


節分料理は健康と幸せを願う縁起物


節分料理には、邪気祓いや福を呼び込むなどの願いが込められています。 新しい年、新しい季節に悪いものを持ち込まず、健康で幸せになる為の縁起物ですので、 是非節分の行事を楽しみながら、美味しく健康に役立ててみてはいかがでしょうか。