
実りの多い秋。新米やさつまいも、果物、スイーツなど、美味しい誘惑があちこちにあふれています。「食欲の秋」と言われるこの季節、自然と食欲が刺激されている方も多いのではないでしょうか。
実はこの“食欲の秋”には、私たちの体にも自然な理由があります。夏の暑さで落ちていた食欲が戻り、気温の低下とともに体がエネルギーを蓄えようと働きはじめるため、どうしても「食べたい!」という欲求が高まるのです。
そのうえ、秋は旬の味覚が豊富で、目にも香りにも食欲をそそる季節。ついつい食べ過ぎてしまうのは、ある意味しかたのないことかもしれません。
だけど、美味しい誘惑は時に、思いがけず“老け”を加速してしまう原因にもなります。その原因のひとつが、血糖値の急上昇にあります。
そこで本日は、秋の味覚を楽しみながらも“美”を守るために知っておきたい、
【血糖値と美容の深い関係】についてご紹介します。ぜひこの秋の食卓づくりの参考にしてみてくださいね。
血糖値の乱高下が“肌の老化”を招く理由

血糖値とは、血液中のブドウ糖(グルコース)の濃度のこと。私たちの体は、食事で摂った糖質をエネルギーとして使うために、一定の範囲で血糖値を保っています。
ところが、甘いものや炭水化物を一度にたくさん摂ると、血糖値は急激に上昇。それを下げようと、すい臓からインスリンというホルモンが大量に分泌されます。インスリンが過剰に働くと、今度は血糖値が急降下して、だるさや眠気、イライラを感じやすくなります。
そして、美容面ではもうひとつの問題である「糖化(とうか)」が起こります。糖化とは、体の中で余分な糖とタンパク質が結びつき、AGEs(終末糖化産物)と呼ばれる老化物質を作り出す現象。
このAGEsは、コラーゲンやエラスチンなど、肌のハリや弾力を支える成分にダメージを与え、しわ・たるみ・くすみなど、肌の老化を進めてしまうのです。
秋に血糖値が乱れやすいのはなぜ?

秋は気温の低下とともに代謝がゆるやかに変化し、体が「エネルギーを蓄えよう」とする季節です。そこに“美味しい秋の味覚”が重なることで、つい糖質過多になりやすいのがこの時期の特徴。
さらに、秋は日照時間が短くなることで、セロトニン(幸せホルモン)が減少しやすく、その反動で「甘いものが食べたい!」という欲求が高まりやすくなります。
つまり、季節的にもホルモン的にも、糖質を欲しがる体のリズムがあるのです。
また、新米やさつまいも、栗、ぶどう、梨、柿など、秋の味覚の多くは、自然な甘みをたっぷり含んでいます。もちろん、それらはビタミンやミネラル、食物繊維なども豊富ですが、食べ方を誤ると血糖値が急上昇し、肌トラブルや太りやすさにつながることも。
老化リスクを減らすためにも、食べ方の工夫を取り入れるのがポイントです。
血糖値を味方にする「美肌食べ方ルール」
食欲の秋を楽しみながらも、美容を守るためには、血糖値の波をゆるやかにすることがポイントです。
ここでは、すぐに実践できるコツをいくつかご紹介します。
1. 食べる順番を意識する
まずは、野菜や海藻、きのこなどの食物繊維からスタート。食物繊維は糖の吸収をゆるやかにし、血糖値の急上昇を防いでくれます。食物繊維やタンパク質のおかずを先に食べて、最後に炭水化物を食べる。「ベジファースト」「おかずファースト」は、美肌づくりの第一歩です。
2. 白より茶色を選ぶ
白米より玄米、白パンより全粒粉パン、うどんよりそば(できるだけつなぎに小麦粉を使わないもの)。精製度の低い食品は、食物繊維やミネラルが残っていて、血糖値の上がり方が穏やかです。秋は新米も魅力的ですが、雑穀を混ぜて楽しむのもおすすめです。
3. 果物は朝か間食に
果物の自然な甘みはビタミン補給におすすめですが、食後のデザートにすると糖質が重なりやすくなります。朝食時や15時ごろの間食として、少量をゆっくり味わいましょう。
4. よく噛んで、ゆっくり食べる
早食いは血糖値を一気に上げる原因のひとつ。しっかり噛むことで満腹中枢が刺激され、食べ過ぎ防止にもつながります。忙しい日こそ、「味わう時間」を意識してみてください。
5. 甘いものは“ご褒美スイーツ”として
完全に我慢するとストレスになるので、楽しむ時は罪悪感なく。たとえば、食後のスイーツを週に2〜3回にしてみる、一度にたくさん食べず、量を決めて少しだけ楽しむなど工夫しましょう。
6.食後はなるべく動く
食後の急激な血糖値上昇を防ぐには、運動を取り入れるのがお勧めです。食後は、お皿洗いなどの家事をしたり、散歩をするなどして、エネルギー消費に努めましょう。
血糖値が安定すると美肌だけでなく気分も安定する

実は、血糖値の乱高下はメンタルの不安定さにも関係しています。血糖値が下がると、集中力の低下やイライラ、不安感が出やすくなるため、安定した血糖値を保つことは、心の安定にもつながるのです。
つまり、血糖値を整えることは、「肌の透明感」だけでなく「気分の安定」「ストレス対策」にも効果的。秋の食卓を見直すことが、美と心のリズムを整えることにもつながります。
秋の味覚を美しく楽しむために
食欲の秋を我慢する必要はありません。ただし、「食べ方の工夫」を少し身につけておくと、美味しいものを心から楽しめます。
たとえば、上記でご紹介した工夫以外でも、焼き芋を食べるなら皮ごと食べる、果物ならヨーグルトやナッツと一緒に、白ごはんは冷まして「レジスタントスターチ」を増やして。そんな小さな工夫の積み重ねが、血糖美人への近道です。
秋の食卓は、心を満たす豊かさがあります。だからこそ、食べることを罪悪感に変えるのではなく、血糖値を整えることで、美しさをキープする食べ方を選びましょう。
未来の体とお肌は、日々の食事の積み重ねでできています。秋の味覚を上手に味方にしながら、食欲の秋を、「美活の秋」へと変えていきたいですね。