
今日は立春。
暦の上では春の始まりですが、実際にはまだまだ真冬の寒さが続いています。
地域によっては雪が降り、「春の気配なんて、まだ全然感じられない」そんな声も聞こえてきそうですね。
けれど、自然の流れは目に見えないところで、確実に動き始めています。太陽の位置や日差しの角度は少しずつ変わり、私たちが感じる寒さとは裏腹に、紫外線の性質はすでに春へと移行し始めているのです。
この「体感は冬、紫外線は春」というズレこそが、実は今の時期に知っておいてほしい、大切なポイント。
寒いから、日差しも弱そうだからと、紫外線対策や日光との付き合い方を、ずっと「冬モード」のままにしていませんか?
そこで今日は、立春という節目にあらためて考えたい
【紫外線とのちょうどいい付き合い方】についてお話ししていきます。ぜひ、日差しが増えてくる本格的な春に向けて、役立ててみてくださいね。
紫外線=「とにかく避けるもの」になっていませんか?

「光老化」という言葉がすっかり定着した今、紫外線がシミやシワの一因になることは、多くの方がご存知だと思います。
将来の肌のために、日々コツコツとケアを続けている。それ自体は、本当に素晴らしいことです。
ただ近年、少し気になる傾向も感じています。
・昼間はほとんど外に出ない
・一年中、全身を徹底的にガードしている
・太陽に当たること自体に、強い不安を感じている
もし、ここまで神経質になっているとしたら……少しだけ、立ち止まって考えてみてほしいと思います。
紫外線は確かに「注意が必要な存在」ですが、同時に、私たちの体にとって欠かせない役割も持っているのです。
紫外線を“完全に避ける生活”の落とし穴
紫外線を極端に避け続ければ、色白でシミの少ない肌は保ちやすいかもしれません。
でもその一方で、心身の健康面では別のリスクが潜んでいることも、近年あらためて注目されています。
その鍵となるのが、ビタミンDです。
紫外線がもたらす、もうひとつの大切な役割

紫外線と聞くと「肌の敵」というイメージが先行しがちですが、実は私たちの体にとって、欠かせない働きもあります。
それが、体内でビタミンDをつくること。
ビタミンDは
・骨の健康を保つ
・筋肉の働きを支える
・免疫機能に関わる
など、健やかな毎日を送るために重要な栄養素です。
最近では、外出時間の減少や紫外線対策の徹底により、年齢や性別を問わず、ビタミンDが不足しがちな生活になっているとも言われています。
ビタミンD不足が招きやすい変化
ビタミンDが不足すると、骨がもろくなりやすくなる、転倒リスクが高まるといった点が指摘されています。
また、ビタミンDは脳内の神経伝達物質とも関係しており、不足すると「なんとなく気分が晴れない」「やる気が出にくい」と感じる方もいるようです。
もちろん、すべての不調がビタミンDだけの問題ではありません。ただ、日光にまったく当たらない生活が続くことで、心と体のバランスが崩れやすくなる可能性がある、という視点は持っておきたいところです。
立春こそ「日光との“ほどよい関係”を」
ビタミンDの生成に関わるのは、紫外線の中でもUVB。これはガラス越しでは届きにくく、屋外で日光を浴びる必要があります。
とはいえ、「顔を焼きたいわけじゃない」「シミはやっぱり気になる」というお気持ちも、よく分かります。
そんな方に知っておいてほしいのが、紫外線は“たくさん浴びる必要はない”ということ。
顔を守りながらできる「やさしい日光浴」

ビタミンDの生成に必要な紫外線量は、両手のひら程度の面積を、短時間でも十分とされています。
手のひらは比較的メラニンが少なく、顔に比べて日焼けの影響も受けにくい部位。
外出時に、コートを脱いで少しだけ手袋を外す。それだけでも、太陽の恩恵を受けるきっかけになります。
「日光浴」と聞くと身構えてしまいますが、特別なことをしなくても、日常の中でほんの少し太陽を意識するだけで十分なのです。
※日焼け止めがついたままでは紫外線が届きにくいため、その点だけご注意くださいね。
食事からのサポートも上手に活用しよう

日照時間が短い日や、忙しくて外に出られない日は、食事からの摂取も心強い味方です。
・鮭、いわし、さんまなどの魚類
・干ししいたけ、きくらげなどのきのこ類
これらは、ビタミンDを含む食品の一例です。
毎日完璧に意識しなくても、「今日は少し足りなかったかも」と感じた日に、食事で補う。そんな柔軟さで十分だと思います。
ビタミンDは体内に長く蓄えにくいため、「特別なこと」よりも「こまめな意識」が大切です。
紫外線対策は“敵視”ではなく“調整”
美肌のために、健康を犠牲にしてしまっては本末転倒。逆に、無防備に浴び続ける必要もありません。
大切なのは、「避けすぎないこと」「怖がりすぎないこと」そして、知った上で選ぶこと。
立春は、冬の緊張を少しずつほどいていく季節。紫外線との関係も、このタイミングでやさしく見直してみませんか?