多彩な食事で体整う「色」別に見る野菜の健康効果 | ISDG 医食同源ドットコム [公式通販]
2022.06.15
多彩な食事で体整う「色」別に見る野菜の健康効果

色とりどりの野菜

頭痛や肩こりをはじめ、めまい、気持ちの落ち込み、古傷が痛むなど… いわゆる「天気痛」と呼ばれる症状を訴える人が梅雨時期には特に増えます。 これらは急激な気圧の変化などから引き起こされる不調の代表的なものですが、 様々な不調が出やすくなる梅雨時期だからこそ、 食事からしっかりと栄養を補給し、中から体調の土台を整えておきたいものです。

体調をサポートしてくれる食材と言えば、「野菜」が真っ先に思い浮かびます。 体の調子を整える働きのあるビタミン・ミネラル・食物繊維を豊富に含む野菜類は、 私達を健康に導く強力な助っ人です。日々の食事から積極的に補い、 不調を寄せ付けない強い身体作りに役立てましょう。

そんな”健康の薬”とも言える野菜ですが…野菜の色と栄養には密接な関りがあり、 色ごとに含まれる栄養にも個性が分かれることをご存知でしょうか。
そこで今回は、【色別に見る野菜の健康効果】をご紹介します。
野菜の色に秘められた力について学び、色とりどりの野菜から 効率よく栄養素を補うことから、気候に負けない強い身体作りに繋げましょう。


色別に見る野菜の栄養と健康効果


野菜には、ビタミン、ミネラル、食物繊維のほか、 健康に生きる手助けをしてくれるファイトケミカルが豊富に含まれています。

ファイトケミカルとは、野菜や果物、海藻など、食物に含まれる化学成分のことで、 食物自身が外敵(有害物質や害虫、紫外線など)から身を守る為に作り出した、 色素や香り、苦み、えぐみ、辛味などの成分の総称です。 よく耳にするポリフェノールもこの一種で、 免疫向上や老化予防、生活習慣病予防など様々な健康効果が期待できることから、 健康な毎日の為に積極的に補うと良いとされる注目の栄養素です。

そんなフィトケミカルは特に色素成分に多いことから、 野菜は色ごとに栄養を考えると分かりやすく、 また食事でのバランスアップが図りやすくなります。
以下では、色ごとに個性の分かれる野菜の栄養や効果についてご紹介します。
どの色にどのような機能成分が多いのか、是非この機会にチェックしてみましょう。


赤(トマト・パプリカ・唐辛子など)


ミニトマト

赤色の野菜には、抗酸化力に優れたものが多くあります。
赤色の野菜で真っ先に思い浮かぶのがトマトではないでしょうか。 トマトには、老化の原因となる活性酸素を体内から除去する働きのあるリコピンが豊富です。 また、赤ピーマンやとうがらしに含まれる赤色色素であるカプサンチンにも、 リコピン同様に抗酸化作用があります。 強力な抗酸化作用でアンチエイジングに繋がる他、 善玉(HDL)コレステロールを上昇させる働きもあり、 生活習慣病予防やがん対策など様々な効果が期待できます。

また、赤パプリカや赤ピーマンにはビタミンCやEも多く含まれます。 これらも抗酸化ビタミンとして、 ファイトケミカルとの相乗効果により老化対策や美容に効果を発揮します。


黄・オレンジ(にんじん・カボチャ・トウモロコシなど)


黄色い野菜

黄色・オレンジ色の野菜の代表であるにんじんやかぼちゃには、βカロテンが豊富です。
体内でビタミンAに変換され、ウィルスや細菌をブロックする粘膜強化に働き、 免疫力を強め、風邪など様々な感染症を予防します。
またトウモロコシの黄色い色素成分は、ルテインやゼアキサンチンで、 眼病予防や視力低下予防として役立ちます。


緑(ほうれん草・小松菜・ピーマンなど)


ほうれんそう

緑色の野菜には、赤色と同様、強力な抗酸化作用を持つものが多くあります。
ほうれん草や小松菜、春菊、ピーマン、ブロッコリー、モロヘイヤなど、 多くの野菜が緑色なのは、クロロフィル(葉緑素)という緑色の色素成分によるものです。 クロロフィルは強い抗酸化作用を持ち、病気の予防や老化予防に役立ちます。 デトックス効果も高く、肌荒れの改善や口臭対策としても効果的です。

また、緑色の野菜には同じく抗酸化力の強いβカロテンも豊富に含まれています。
他にも、ビタミン・ミネラルをはじめ、鉄分やカルシウム、葉酸などの栄養素も豊富。 貧血予防や冷え性対策、骨粗しょう症対策など、様々な効果で体の調子を整えてくれます。


白(ネギ・大根・ニンニク・カリフラワー・大豆など)


ねぎ

白色の野菜の代表と言えば、ネギ類や大根、ニンニクなどがあります。
ネギ類には辛味成分の元となる硫化アリルと言う成分が豊富で、 疲労回復や風邪などの感染症予防に役立ちます。

また、大根やカリフラワーに含まれる辛味はイソチオシアネートと言う成分です。 胃の働きを助け消化を良くする他、血液サラサラ効果が期待できます。 更に、抗菌作用で風邪やウィルスに強い体づくりに役立つ他、 胃がんなどの原因になるヘリコバクター・ピロリ菌に対する抗菌作用。 発がん性物質の働きを抑え、がん予防としても役立ちます。

イオウ化合物を含むニンニクやネギには強い解毒作用があり、 アレルギー症状の緩和や免疫機能のサポートなどの効果が期待できます。
また大豆には、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをするイソフラボンが豊富に含まれ、 骨粗しょう症対策や更年期症状の緩和が期待できます。


紫(紫玉ねぎ・ナス等)


紫色の野菜

紫玉ねぎやナスなど、紫色の野菜にはアントシアニンが含まれるものが多くあります。
アントシアニンは眼精疲労や視力低下などの目の病気の予防に効果があります。 また、ナスの皮に豊富な紫色の成分ナスニンには強い抗酸化作用がありガンを防ぎます。


茶、黒(ごぼう・ジャガイモ・お茶など)


ごぼうの栄養

ごぼうやジャガイモなどの茶色い野菜にはクロロゲン酸が含まれています。
クロロゲン酸には脂肪の吸収を抑制したり、血糖値の上昇を抑える働きが期待され、 ダイエットや糖尿病対策として役立つことが知られています。
また、お茶に含まれるカテキンには、 抗酸化作用やコレステロールを調節する作用などが期待できます。


栄養効率を高めるポイント


ここでご紹介した野菜が持つ色素パワーはほんの一部ですが、 この様に、野菜には体を健康に導いてくれる様々な成分が凝縮されており、 色ごとにザックリと特徴を分けることが出来ます。 つまり、より栄養効率を高める為には、日々の食事で 色とりどりの野菜を組み合わせて摂るのがポイントです。

また、野菜のパワーを効果的に取り入れるためのコツとして、 野菜の色素成分は皮の近くに多く含まれているため、 できれば皮をむかずに丸ごと食べるのがお勧めです。

またβカロテンやリコピン等、脂溶性のものは油と一緒に摂ると吸収しやすくなります。 油の使った調理で食べたり、油の含まれる食材と組み合わせるなど、 工夫して吸収率を高めると良いでしょう。


多彩な食事を意識して強い身体作りに繋げよう


野菜には多くの種類があり、 その一つ一つの栄養や効能を覚えるのはとても現実的ではありません。
そんな時に意識したいのが野菜の「色」です。
色が変われば含まれる栄養の種類も、また体への影響も変わることから、 緑だけ、赤だけなど一色に偏らず、色とりどりのカラーを揃えることが、 結果食事のバランスアップに繋がります。 是非、一日に様々な種類の野菜、数色の野菜を取り入れることを心掛け、 栄養効率を高めることから、日々の健康づくりに役立てましょう。