便秘解消に繋がる食物繊維(不溶性・水溶性)の理想的なバランスとは? | ISDG 医食同源ドットコム [公式通販]
2017.09.27
便秘解消に繋がる食物繊維(不溶性・水溶性)の理想的なバランスとは?

食物繊維
「便秘解消に役立つもの」と言えば、まず思い浮かぶのが食物繊維ではないでしょうか?
健康的な食事の目安として、1日350グラム以上の野菜の摂取が望ましいとされていることもあり、 日々せっせと野菜を摂られている方は多いですよね!

私もその内の1人です。日々野菜や海藻などから食物繊維を摂取し、 腸内環境を整えることで健康やアンチエイジングに役立てています。

しかし!腸を整える救世主でもある食物繊維ですが、 なんでもかんでも沢山食べれば良いというわけではありません。 食物繊維にも種類があり、このバランスを取ることこそが実は大事なのです!

「便秘解消のために」と野菜をたくさん食べている方は多いですが、 食物繊維のバランスを取ることを意識されている方は意外と少ないもの。 そのために、便秘の方が間違った食物繊維のとり方をすることで、 余計に便秘の症状を悪化させ、ガスがたまって苦しくなるなど逆効果になることもあるのです。

そこで今回は、「食物繊維の種類とその働き」そして「理想的な摂取バランス」についてご紹介します。

野菜を沢山食べれば便秘にならないと言うことは決してありません! 大事なことはバランス!そしてこうしたバランスはちょっとした心がけで整えることができますよ。

「便秘解消のためにとっていた食物繊維によって余計に便秘を悪化させていた」 このような本末転倒な結果にならないためにも、是非最後までお付き合い下さいませ。


食物繊維とは?


野菜
食品中の成分のうち、私たち人間が持つ消化酵素では消化できないもの。それが「食物繊維」です。

消化できないことから昔は「体に不要なもの」だと考えられていましたが、 食物繊維の摂取量が少ない地域に大腸がんなどの病気が多いことから、次第にその考えが見直され、 今では第6の栄養素と言われるほど健康に欠くことができない重要な成分になりました。


食物繊維には不溶性と水溶性の2種類がある


そんな食物繊維には大きく分けて… ”水に溶ける”水溶性の食物繊維と、”水に溶けない”不溶性の食物繊維とがあります。 それぞれの特徴にはどのような違いがあるのか?まずはこちらについてご紹介します。
同じ食物繊維でも働きは少し異なります。 この違いを知ることで、便秘解消に対する理解も深まるはずです。ぜひご覧ください。


不溶性食物繊維の働きと特徴


不溶性食物繊維
まず”水に溶けない”「不溶性食物繊維」の働きとしては…

水分を吸収して大きく膨らむことで便のかさましになり、 それが腸を刺激することで蠕動運動を活発にする働きがあります。 また、発がん性物質などの有害物質の排出を手助けしたり、 食事の満足感を向上し食べ過ぎを防ぐなどの効果もあります。 (代表的な成分:セルロース リグニン グルカン キチン・キトサン 不溶性ペクチン)

水溶性食物繊維の働きと特徴


海藻
一方「水溶性食物繊維」の働きとしては…

水を含むことでドロドロとしたゲル状になり、 便の水分を増やして柔らかくスムーズに排出しやすくすると言う働きがあります。 また、コレステロールの上昇を抑える効果や、血糖値の急な変動を防ぐ、血圧を抑えるなどの効果もあります。 (代表的な成分:フコイダン アルギン酸 グルコマンナン 水溶性ペクチン)


このように、同じ食物繊維でも種類によって働きは異なります。 スムーズな排泄を行うためにはこのどちらもが欠かすことができません! だからこそ食物繊維はバランスよく摂取しなければいけないのです。


便秘の方は食物繊維の摂取バランスに注意


では、バランスが崩れるとどのような悪影響が起こるのでしょう?

ここで一番気をつけないといけないのが…やはり便秘ですね。

特に便秘の方が不溶性食物繊維の摂取にバランスが偏っていた場合、 腸内環境をさらに悪化させてしまいやすいですから、 食物繊維の摂取バランスについては尚更意識する必要があります。
と言うのも、既に腸内にとどまって出にくい状況になっている便があるところに、 さらに不溶性食物繊維が溜まれば、どんどん水分を吸って大きく固まり余計に詰まることもあるからです。

そうなれば、腸内環境はますます悪化し便が出にくい状況になってしまいます。 悪玉菌が発するガスが腸内に充満し、お腹が張って苦しくなる、体臭や口臭がひどくなるなど、 便秘の症状が悪化するだけでなく様々な悪影響を及ぼしかねません。

このように、不溶性食物繊維に偏れば、便が固くなって便秘を引き起こしやすくなったり、 元々の便秘を悪化させる可能性が高まります。便秘の疑いがある場合は、 まずは不溶性食物繊維の摂取に偏ってしまっていないかをチェックするとともに、 便を柔らかくしてスムーズな排泄に役立つ水溶性食物繊維の摂取を心がけましょう。


食物繊維の理想的な摂取バランス


食物繊維の理想的な摂取バランスは、”不溶性2に対し水溶性1”が理想的とされています。 食材によって含まれる食物繊維の種類や配分が大きく変わるので、 ここを意識しながらバランスをとるようにしましょう。

とは言え…いちいち食材に含まれる食物繊維の種類やバランスを考えて食べる事は現実的に難しいですよね? ですのでそこまで神経質にやる必要はありません。 こうしたストレスもまた便秘の原因になりますので、便秘解消には気長にそして気楽に考えることも重要です。

そうした場合には、意識していないとなかなか摂取することが難しい 「水溶性食物繊維を積極的にとること」。この点を心がけるだけでも 自然とバランスが整っていきますので、まずはそこから始めてみてはいかがでしょうか。


意識して摂りたい「水溶性食物繊維」が豊富な食品


もちむぎ
「水溶性食物繊維が豊富な食品」、または 「水溶性と不溶性の食物繊維がバランスよく含まれている食品」としては以下のようなものがあります。

・こんぶやわかめなどの海藻類・寒天・こんにゃく
・オクラ・山芋・里芋・モロヘイヤ・ごぼう・なめこ・アボカド
・そば・納豆・もち麦

野菜をたくさん食べているのにもかかわらずなかなか便秘が解消されない場合は、 以上のような食品から水溶性食物繊維を積極的にとることで、便がスムーズに排出されやすくなります。 是非これらの食品を日々の食事から積極的に補ってみてくださいね。


食物繊維のバランスを意識してスッキリ習慣へ


さていかがでしたか? 腸をきれいに保つために、食物繊維の摂取が大事なことはご存知だったかと思いますが、 その摂取バランスにいついては見落としていた方も多いのではないでしょうか?

何事においてもバランスは大事です。 是非この機会に食物繊維の摂取について見直しを図り、腸内環境の改善に取り組んでみてくださいね。