
「最近、野菜、高くない?」
スーパーで買い物をしていて、そんなふうに感じることはありませんか?
レタスや白菜など、いつものようにカゴに入れようとしたら、「えっ、これでこの値段?」と、思わず二度見してしまうことも。
野菜は毎日の食事に欠かせないものだからこそ、値上がりが続くと家計にも響きます。「健康のために野菜は食べたい。でも、毎回この値段ではちょっと…」そう感じている方も多いのではないでしょうか。
実際、現在の野菜価格を見てみると、私たちが感じている「高い!」は、気のせいではありません。農林水産省が9月30日に発表した10月の野菜価格の見通しでは、白菜、ほうれん草、ブロッコリー、レタス、きゅうり、なす、ピーマンなどが、平年より高い価格で推移すると見込まれています。
一方で、10月にはじゃがいもと玉ねぎは平年より安くなる見込み。さらに、大根、にんじん、ねぎ、トマトなどは、おおむね平年並みの価格となっています。
つまり今の野菜売り場は、「野菜が全部高い」というより、”野菜によって価格にかなり差がある状態”なのです。
そこで本日は、
【野菜が高い今だからこそ知っておきたい、野菜の賢い選び方】をご紹介します。
高い野菜を無理に買うのではなく、今買いやすい野菜を上手に選んで、おいしく食べるためのちょっとした工夫です。ぜひ、次回のお買い物の参考にしてみてください。
野菜の値段を左右するのは「天気」

野菜の価格を大きく左右するものの一つが、天候です。
野菜は工場のように、「毎日決まった量を生産する」というわけにはいきません。雨が多すぎても、日照が足りなくても、気温が合わなくても、生育が遅れたり、収穫量に影響が出たりします。
そして、収穫できる量が少なくなれば、価格にも影響します。今年9月は長雨や日照不足の影響もあり、さまざまな野菜の生育に影響が出ました。実際、10月1日時点の東京都中央卸売市場では、レタスの卸売価格が平年の約2.3倍、白菜が約1.8倍、キャベツが約1.5倍となっていました。
一方で、玉ねぎは平年の約7割、大玉トマトは約8割。同じ野菜売り場に並んでいても、価格にはかなり大きな差があります。
だからこそ、今の時期に大切なのは、「野菜が高いから、食べる量を減らす」のではなく、「今、買いやすい野菜を選ぶ」こと。これだけでも、食費の考え方が少し変わってきます。
「いつもの野菜」にこだわらない
例えば、いつもレタスを買っている人。レタスが高いからといって、サラダそのものをやめる必要はありません。
トマトや玉ねぎを使ったサラダに変えてみる。大根を細切りにしてサラダにする。にんじんを千切りにして、ツナなどと和える。「サラダ=レタス」というルールを一度外してみるだけで、選択肢はぐっと広がります。
白菜が高ければ、大根やにんじんを使ったスープに。キャベツが高ければ、玉ねぎやじゃがいもを使った料理に。
ここでおすすめしたいのが、「食べたい料理から野菜を決める」のではなく、「買いやすい野菜から料理を決める」という逆転の発想です。
スーパーに行ったら、まず売り場をぐるっと見てみる。「今日は玉ねぎがお買い得」「大根が立派で手頃」「じゃがいもが安い」そんな野菜を見つけてから、その日のメニューを考えてみるのです。
価格が変動しやすい時期には、この方法のほうが食費を調整しやすくなります。
「安い野菜」は使い回しやすい

今、比較的手頃な野菜の中には、料理に使い回しやすいものもたくさんあります。
例えば玉ねぎ。炒め物、スープ、煮物、カレー、サラダなど、さまざまな料理に使えます。
にんじんも、炒め物や煮物だけでなく、サラダやスープ、和え物にも。大根なら、煮物だけでなく、味噌汁やサラダ、焼き物にもできます。じゃがいもは、蒸しても、焼いても、煮てもおいしく食べられます。
こうした「いろいろな料理に使える野菜」を中心に選ぶと、1種類買っただけでもメニューを組み立てやすくなります。しかも、使い切れずに冷蔵庫の奥で眠らせてしまうという、食品ロスも減らしやすくなります。
「高い野菜を、どう安く買うか」より、「今、手頃な野菜を、どう使い切るか」。この視点に変えるだけでも、野菜の値上がりに振り回されにくくなります。
旬の野菜にも目を向けてみる
もう一つ覚えておきたいのが、「旬」です。
野菜は一年中同じ価格で出回るわけではなく、その季節に多く出回るものがあります。また、旬の時期は、その野菜が本来おいしく食べられる時期でもあります。
「健康のために、毎日違う種類の野菜を買わなくては」と考えるよりも、その時期に出回っている野菜を上手に取り入れる。そんな考え方でもいいのではないでしょうか。
特に秋は、これから根菜類などもおいしくなる季節。スーパーで「今日は何が旬かな?」と探してみると、いつもとは違う野菜を手に取るきっかけにもなります。
野菜は「生鮮食品」だけではありません
そして、忙しい人にぜひ覚えておいてほしいのが、「冷凍野菜やカット野菜も選択肢になる」ということ。
「野菜は、買ってきて、洗って、切って、すぐ調理しなければ」と考えると、忙しい日はそれだけでハードルが上がってしまいます。
そんなときは、冷凍野菜をスープや炒め物に加えたり、カット野菜を一品添えたり。毎回何種類もの野菜を買って、すべて自分で下ごしらえする必要はありません。
冷凍野菜は長く保存しやすく、必要な分だけ使えるものもあるので、食材を余らせたくないときにも便利です。
「新鮮な野菜を毎日たくさん調理しなければ」と頑張りすぎず、使えるものは上手に取り入れる。それも、野菜を無理なく食べ続けるための工夫の一つです。
「高いから食べない」にしないために

野菜の価格は、天候や収穫状況などによって変わります。今高い野菜が、しばらくすると安くなることもありますし、逆に、今は手頃な野菜が、季節によって高くなることもあります。
だからこそ、「毎週この野菜を買う」と固定してしまうより、スーパーでその日の価格を見ながら、柔軟に選ぶほうが合理的です。
そして、これは節約だけの話ではありません。「今日は玉ねぎが安いから、玉ねぎをたっぷり使ったスープにしよう」「大根がお買い得だから、久しぶりに大根サラダを作ってみよう」
そんなふうに、その日の食材からメニューを考えるようになると、いつもの食卓にも少し変化が生まれます。
柔軟な選び方で野菜の価格変動と付き合っていこう
野菜が高いのは確かに困ったことです。でも、だからといって「高いから野菜を減らす」だけが答えではありません。
「今日は何が買いやすいかな?」と売り場を眺めてみる。そして、手頃な野菜を中心に、旬や使いやすさも考えながら選んでみる。それだけでも、家計と食生活の両方に無理のない選択がしやすくなります。
これから秋が深まるにつれて、旬を迎える野菜も増えていきます。「高い野菜を頑張って買う」のではなく、「今、買いやすい野菜を、おいしく食べる」。
そんな柔軟な選び方で、野菜の価格変動とうまく付き合っていきたいですね。